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江府名勝志 : ウィキペディア日本語版
江府名勝志[ごうふめいしょうし]
江府名勝志』(ごうふめいしょうし)は江戸時代中期に編纂された江戸地誌幕臣藤原之廉著、享保18年(1733年)稲村儀右衛門刊。著者は南陽子とも号するが詳細不明。
== 概要 ==
江戸市谷八幡町の書肆稲村儀右衛門の提案により菊岡沾涼江戸砂子』と同時期に企画され、1年遅れの享保18年(1733年)に刊行された。しかし、次巻の刊行準備中、著者之廉が10月中旬に大阪城へ赴任を命じられ、12月までに稲村が単独で巻之中、巻之下を刊行したが、その体裁は之廉の意向に沿わず、不服を訴えている。実際、巻之上で麹町について「糀町ハ俗字也」としているにも関わらず「糀町」表記を用い、末寺の末を全て「末寺」とするなど、誤りが散見される。
巻之中の『江戸砂子』を難じる箇所は著者沾涼門下の目にも触れ波紋を呼んだが、沾涼は誤りを認め、続編においてこれを反映させた。
その後も再校が行われ版を重ねた『江戸砂子』に対し普及度の面では及ばなかったが、独自の考証は後世にも参照され、『江戸名所図会』にもしばしば引用されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「江府名勝志」の詳細全文を読む



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