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ウチナーヤマトグチ
ウチナーヤマトグチとは、第二次世界大戦後の沖縄県に成立した、新しい日本語の方言である。沖縄県民が「方言」として認識する土着の諸方言(琉球諸語)とは異なり均質性が強く、県外の人が俗に「沖縄弁」と呼ぶ言葉とほぼ同義である。 == 特徴 == 語彙・文法は、標準語とほとんど変わらない。そのため、本土の人間がウチナーヤマトグチを聞いても理解は可能である。ただし、その構造は、琉球諸語(沖縄県土着の諸方言)のうち人口・行政・経済・マスメディアなどの中心である沖縄本島のそれも沖縄方言の語彙・文法・アクセントが影響し、社会的風土や、若者から生まれた新語が含まれているなど、標準語との差が現れている。 第二次世界大戦後、標準語(ヤマトグチ)を使ったメディアの普及や、学校における標準語普及運動(方言札)により、旧来の話者は次第に高齢者に限られ、土地の方言が分からない、もしくは聞けても話せない若者が増えた。一方、普及した標準語は元の方言の影響を強く受け(言語接触)、また米軍統治によって本土との交流が断たれたことで、言葉本来の意味とは異なる独自解釈や誤読が訂正されることなく定着したことなどによって、伝統的な方言と標準語のどちらでもない新しい方言とも言える「ウチナーヤマトグチ」と化していった。戦後教育より下の世代は、概ねこのウチナーヤマトグチの話者である。 1980年代後半以降、標準語に対する独自性が、沖縄県のサブカルチャー愛好家の若者たちの間で見直され、戦後の沖縄県独自の習慣や風物と共に再発見され、書籍も刊行された。1990年代には、ウチナーヤマトグチを使った劇団、お笑い、音楽などが沖縄県で流行し、2000年代には、沖縄県の食文化やライフスタイルなどへの興味を中心とした新しい「沖縄ブーム」や、テレビ(NHK連続テレビ小説『ちゅらさん』や、同ドラマに出演したガレッジセール等の沖縄出身タレント)を通じて、スローで優しい印象が全国で認識されるようになった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ウチナーヤマトグチ」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Okinawan Japanese 」があります。
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