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沖縄県(おきなわけん)は、日本の南西部、かつ最西端に位置する県。東シナ海と太平洋(フィリピン海)にある363の島からなる県で、海上輸送路(シーレーン)の要点である。県庁所在地は、沖縄本島の那覇市。#気候で詳述するが一般にはおおよそ亜熱帯とされる気候であり、一部は熱帯に属する。日本の中では年間を通して温暖な気候であり、また最高気温と最低気温の差も小さい。だが、平均的には最高気温自体はさして高いものではない。 かつては琉球王国が存在し、清に朝貢すると同時に、薩摩藩にも従っていた。明治時代より日本に編入される。第一次世界大戦ではドイツ帝国から切り取った海底ケーブルがつながれた〔Daniel R. Headric The Invisible Weapon: Telecommunications and International Politics, 1851-1945, Oxford University Press, 1991, p.143.〕。太平洋戦争(大東亜戦争)では米軍が空爆と艦砲射撃の後に上陸し、『「唯一の地上戦」と呼ばれる〔特異な歴史の道のりを経て (沖縄県)、〕〔「唯一」という部分については異論がある。沖縄地上戦 国内唯一→国内最大 政府が閣議決定 (琉球新報)〕』沖縄戦が県民を巻き込んで行われ、多数の犠牲者を軍民より出した。沖縄戦後1972年までアメリカの占領統治下におかれた。1950年代半から復帰までは核兵器も配備〔「 1962年・沖縄 「核兵器庫」の嘉手納」毎日新聞2016年2月20日 東京夕刊〕され、2016年現在も多数の米軍基地が存在する。 以上の歴史的、地理的、政治的背景が常識的な程度で原因となって、他の府県(本土、内地と呼ばれる)に比べ特色のある文化(伝統芸能・儀礼・宗教・習俗・風習・郷土食)を持つ県となっている。 産業としては2010年現在、85.5%を第三次産業が占めており、観光に依存する部分が非常に大きい。第一次産業は2%にすぎず、第二次産業も12.4%と割合としては低調である〔沖縄の産業/産業のうちわけ - 2014-12-4閲覧〕。 == 概要 == 日本列島の南、南西諸島のうち琉球諸島を占める地域である。南西諸島のうち、屋久島、種子島、トカラ列島、奄美群島は鹿児島県に所属する。それより南で大東諸島や尖閣諸島まで含む。気候は大部分の地域で亜熱帯に属し、宮古島・多良間島・石垣島・西表島・与那国島・波照間島・沖大東島などでは最寒月平均気温が18°C以上の熱帯に属する。 歴史的には、明治時代の琉球処分までは、軍事的には薩摩藩の附庸国であり、貿易上は中国大陸にある国家の冊封も受け、「両属」の外交体系を採る琉球王国であった。そのような歴史的経緯から本土や離島の都道府県とは異なる文化・習俗が根付いており、これらを生かした観光産業が盛んである。また、国内有数の長寿地域としても知られ、その特有の食生活などを有する反面、アメリカ統治時代に根付いた食文化も色濃い。 太平洋戦争では、地上戦(沖縄戦)の末にアメリカ軍(米軍)が占領した後、1972年(昭和47年)までの四半世紀にわたり、一貫して米軍の施政権下に置かれた。沖縄の本土復帰後も、東アジアの軍事的抑止において地政学的・戦略的に重要とされることなどから、多くの米軍基地(在日米軍)が所在している。これら基地の返還や移設をめぐる諸問題は主要な政治問題の一つともなっており、近年においても普天間飛行場の移転先を巡る論争(詳細は普天間基地移設問題を参照)などの議論が続いている。 国土交通省は、「沖縄本島」を、「本土」5島の一つとしている〔島国 (領土がすべて島から成る国)である日本を構成する6,852の島に対する『国土交通省』による区分け ⇒ 6,852島(本土5島 ・ 離島6,847島)。 『国土交通省』サイト 離島振興課 離島とは(島の基礎知識) 2009年11月27日閲覧。 ただし、島について地理学上はこのような分類・区分けはない。〕〔【参考】 日本の島の面積順に上位10島 ⇒ 本州、北海道、九州、四国、択捉島、国後島、沖縄本島、佐渡島、奄美大島、対馬。 国立天文台 (編)理科年表 平成19年版 P565 ISBN 4621077635。〕。ただし、沖縄では一般的に(漠然と)、本州を「本土」と呼んだり、あるいは、沖縄県を除く46都道府県のことを「本土」と呼ぶ場合もある。また、民間企業においても、特に運輸・輸送業界では、日本の都道府県で唯一陸路(道路・鉄道等)で他の都道府県との往来不可である地理的条件などから、県庁所在地の那覇市がある沖縄本島に対して、いわゆる離島料金を適用する事例も多い。 国土交通省による日本の14地域区分の1つである沖縄は、沖縄県1県のみから成る〔14地域 ⇒ 北海道、東北、関東内陸、関東臨海、東海、北陸、近畿内陸、近畿臨海、中国山陰、中国山陽、四国、九州北九州、九州南九州、沖縄。 〕。なお、「九州地方」の一部または「九州・沖縄地方」と呼ぶ場合もある。(九州・「九州」の由来参照) 中華人民共和国および中華民国(台湾)では、その帰属が日本にあるべきではないとする主張がある。(中華民国・沖縄県への認識、中国人による沖縄県への認識参照) 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「沖縄県」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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