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注文[ちゅうもん] 注文(ちゅうもん/しるしぶみ)とは、日本の古文書のひとつ。人名や物品の種類・数量を一つ書き形式で記したもの。主に依頼を受けて物事を調査する際に控えもしくは明細などの副進文書として作成されるもので、注進状と違い正式に提出されることを前提にした文書ではない。 中世に発達し、人名を記した「交名注文」や調達すべき物資の明細を記した「支度注文」、合戦時に負傷した者や負傷の状況を記した「合戦手負注文」、討ち取った敵の首について記した「分捕頸注文」などがあった。 == 注文による研究 == 合戦手負注文の研究によって、中世当時の戦傷率が解明でき、南北朝(14世紀)の合戦においては、7、8割が弓矢による負傷とわかっている〔参考・近藤好和 『中世的武具の成立と武士』 吉川弘文館、鈴木眞哉 『謎とき日本合戦史 日本人はどう戦ってきたか』 講談社。〕。また、後世の軍忠状との比較によって、鉄砲登場後の戦傷率の変化もわかり、永禄6年から慶長5年の間(1563年 - 1600年)の軍忠状による分析では、鉄砲による負傷が45%、弓矢・石・礫(つぶて)が27%、槍刀は28%〔鈴木眞哉 『鉄砲と日本人』 洋泉社。〕と、注文の記述は合戦での武器の主流の変化の解明に貢献している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「注文」の詳細全文を読む
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