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石油ポンプ[せきゆぽんぷ] 石油ポンプ(せきゆポンプ)あるいは灯油ポンプ(とうゆポンプ)は、ポンプの一種で、主に灯油を元の容器から別の容器に移し替えるのに使われる。JIS規格によれば、石油燃焼機器用注油ポンプという名称である。英語ではSiphon Pumpという。 == 構造 == 手動ポンプとサイフォンの原理を併用し、灯油缶やポリタンクから、石油ストーブ等のタンクに灯油を移しかえるのに用いる。 一般的なものは、ポンプ部分から下に一本の管がのび、管の付け根近くから横に蛇腹式の管が横枝としてのびる形状をしている。この管の分岐部には弁が仕掛けられており、液体の流れはまっすぐな管から横枝へしか流れないようになっている。たとえば石油ストーブに給油する場合は、まずポンプ上部にある通気用のネジ栓を締めたあと、まっすぐな管を石油缶に差し入れ、横枝の先を灯油ストーブの石油タンクに差し入れる。この状態でポンプ部分を操作すると、石油缶から灯油が吸い上げられる。灯油の液面が管の分岐点に達すると、横枝を通じて石油タンクへ流れ込む。ここで石油缶側の液面が注ぎ込むタンクのそれより十分に高ければ、ポンプを操作しなくてもサイフォンの原理によって自動的に灯油は流れ続ける。給油を止める場合はポンプ上部のネジ栓を緩めれば良い。流路に空気が入ってサイフォンの効果は失われ、灯油の流れが止まる。また、石油缶側の液面のほうが低くサイフォンの原理を利用できない時は、ポンプを操作し続けることで注ぐこともできる。 ポンプは軟らかい樹脂の筒を握りつぶして操作するものが多いが、近年では電動式のものもある。また、注ぐ方のホースの先端にセンサーをつけ、満タンになると自動的にポンプが止まるようになっているものもある。これによって注ぎすぎてあふれさせる、というトラブルを回避できるようになった。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「石油ポンプ」の詳細全文を読む
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