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洞穴生物(どうけつせいぶつ)とは、洞穴に生息する生物、主に動物のことである。さまざまな特殊な生物が知られている。洞穴への依存の程度は生物によって異なり、地上の暗いところに生育するものとさほど変わらないものもあれば、洞窟内でしか見られないような特殊なものもある。地下水に生きる生物との関連も考えられる。 == 洞窟と生物 == 洞窟、あるいは洞穴は、地下に見られる空間のことで、数m以上のある程度の大きさを持つもののことである。成因や胚胎母岩によって様々な呼び名があるが、代表的な大区分は以下の四つである。 * 鍾乳洞:地下に存在する厚い石灰岩の地層中を流れる二酸化炭素が溶け込んだ水によって化学的侵食(溶食)が起こり、形成される。 * 溶岩洞:火山地帯で、溶岩流の覆う土地に見つかる。溶岩が流れ出してそこに空洞ができるものである。日本国内では富士山麓の風穴などが知られる。 * 波食洞:海や湖の波による侵食によって作られる。海食洞や湖食洞など。 * 氷河洞:氷河の底部に融氷水によって生じる。 このうち、洞穴生物に関して特に重要なのは、鍾乳洞で、世界の石灰岩地域に数多く存在する。しかし、他の三つの洞窟にも洞穴生物あるいは地下水棲生物は普通に発見される。また人工的な古い坑道内等でも見つかる例がある。 洞穴に住む生物には様々なものがある。洞穴を生活すべての場とするものもあれば、生活の一部に洞穴を使用するもの、必ずしも洞穴を必要としないものまである。また、地下水棲の生物が洞穴に出現する、という場合もある。光がないので、当然ながら植物は存在しない。キノコの出現もまれである。観光化された洞窟では、ライトアップされた場所にコケなどが出現し、これを洞穴植物と紹介された例もあるが、誤りである。なお、微生物についてはあまり取りざたされない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「洞穴生物」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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