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浄水器 : ウィキペディア日本語版
浄水器[じょうすいき]
浄水器(じょうすいき)は、水道水を給水栓(各家庭の蛇口)より後の段階できれいにするための機器。
日本工業規格(JIS S 3201)では「ろ材又は逆浸透膜を用いて水道水中の溶存物質などを減少させる機能をもつ水処理器具」と定義され〔日本工業規格(JIS S 3201)〕、日本では家庭用品品質表示法の適用対象とされており雑貨工業品品質表示規程に定めがある。
取り除く対象は構成される各機能によって異なるが、有機物次亜塩素酸およびこれに由来する化合物、カルシウムイオンマグネシウムイオン金属イオンなどの溶解物質、または微生物や微粒子などを減少させる。日本の水道水に対しては基本的に必要性が低いとい考えられているが、水道水に含まれる総トリハロメタンなどには発癌性や催奇形性が疑われているため、長期的な健康被害を考慮して使用される場合も多くなっている。
類似の機能を持つ家庭用製品に浄水蛇口があるが、こちらは除去能力が低い代わりに構造が単純で安価である。
== 使用目的 ==

* 日本水道水には水道法の定めにより、必ず次亜塩素酸が給水栓(例えば各家庭の蛇口)の時点で残留するように添加されている(残留塩素の項を参照)。このためウィルスや、大腸菌をはじめとする有害な微生物有機物などは混入していても既に無害化されている筈であり、本来浄水器で取り除くべき対象とは言えない。万が一混入しているとすれば、集合住宅(マンション)などで清掃などきちんと管理(メンテナンス)されていない貯水槽(給水タンク)の存在や給水管の腐食劣化などの汚染源があるためであり、これを取り除くことが先決である。
* 次亜塩素酸と不純物とが反応して生じた、トリハロメタンなどの化合物には発癌性があるとされ、日本では浄水器の主な目的はこの化合物の除去にある、とされる。しかし、実際に日本水道水では、残留トリハロメタン濃度に対して、厚生労働省令によってWHO勧告より厳しい水質基準が設けられており、それ以上を取り除く必要があるという科学的な定説は未だに示されていない。また実際に日本の水道水次亜塩素酸化合物によって人体に何らかの被害が発生したとの報告も皆無である。この点で浄水器の効果に対する評価は未だ一様ではない。
* 次亜塩素酸そのものは、人体内で胃酸によって塩化水素、すなわち胃酸自体の主成分に変化し、水道水では含まれる量も少ないことから、これを飲み続けてもまず害はない。
* クリプトスポリジウムなど次亜塩素酸に強い一部の原虫は、1996年埼玉県入間郡越生町で発生した水道水による集団感染をきっかけに注目され、浄水器の普及を促す要因のひとつとなった。しかしその後、全国の浄水場で原虫に対する管理(濁度0.1度以下)が徹底されるようになったため、最近の日本水道水ではまず混入はないと考えられる。
* 河川水中に生育する一部の藻類菌類によって生じるゲオスミンなどの物質は、浄水場の次亜塩素酸処理で除去しきれずに水道水に混入することがあり、人間はこの臭いに鋭敏でいわゆるカビ臭として認識されるため、これを取り除くことも浄水器の目的とされる。ただ、こうした物質は水道水に含まれる程度の量ではまず人体に無害であり、また最近では浄水場でオゾン処理などのカビ臭対策が普及してきているため、問題にされることは少なくなってきている。
* 他に、水道水には水道管貯水槽(給水タンク)が古くなって劣化することなどにより金属などの不純物(さびなど)が混じっていることがあり、これらを取り除くことも浄水器の目的とされる。また、開発途上国などで水道水殺菌や不純物の除去が不完全である場合は、それぞれの水質に適した機能を持つ浄水器が要求される。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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