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浜岡砂丘[はまおかさきゅう]
浜岡砂丘(はまおかさきゅう)は、静岡県御前崎市にある砂丘。南遠大砂丘の一部で、御前崎遠州灘県立自然公園。 == 地理 ==
2004年(平成16年)に榛原郡御前崎町と合併して御前崎市となった小笠郡浜岡町は、1955年(昭和30年)に池新田町・比木村・佐倉村・朝比奈村・新野村が合併して成立した〔『角川日本地名大辞典 22 静岡県』774ページ。〕〔御前崎市「御前崎市誕生の歴史 」より(2014年3月18日更新、2014年10月5日閲覧)。〕。「浜岡」という町名は、町域南部の砂浜と北部の丘陵とを表すとともに、浜松市と静岡市との中間に位置していることに由来するものである〔『角川日本地名大辞典 22 静岡県』1288ページ。〕。旧・浜岡町の中心部であり、現在も御前崎市役所が置かれている池新田の南部、新野川の河口一帯は砂丘が発達を見せている〔〔御前崎市「御前崎市公式ホームページ 」より(2014年10月5日閲覧)。〕。これが浜岡砂丘であり、南遠大砂丘の中でもとりわけ大きな規模を持つものである〔。 砂丘に堆積している砂は、天竜川が上流から運んできた土砂が遠州灘沿岸の潮流と強い西風(遠州のからっ風)に乗って、当地まで運ばれてきたもの〔御前崎市「浜岡砂丘 」より(2012年12月5日更新、2014年10月5日閲覧)。〕。戦後になって砂丘の規模が縮小傾向にあるが、これは天竜川上流におけるダム建設が影響していると見られている〔『日本歴史地名大系 22 静岡県の地名』812ページ。〕〔西嶋正信「浜岡砂丘:安部公房『砂の女』上映50年 撮影地は今… 」『毎日新聞』より(2014年8月21日付、2014年10月5日閲覧)。〕。 砂丘の砂は風に飛ばされ、高松山や桜ヶ池といった北部の丘陵にまで達する〔。古くは砂丘からの砂による被害が多く、風下に位置する集落では畑が砂で埋没したことがあった〔。その対策として取られたのが、人工斜砂丘というものである〔。当地では、海岸線に対して斜めの方向で砂丘の列が造られている〔〔海岸線に対する人工斜砂丘の角度について、『角川日本地名大辞典 22 静岡県』774ページには約30度とあり、御前崎市「浜岡砂丘 」には45度とある(2012年12月5日更新、2014年10月5日閲覧)。〕。始めに堆砂垣を立てておき、そこへ砂を堆積させて行く〔。すると西風は成長した人工斜砂丘によって南へと向きを変え、砂とともに海の方へと導かれる〔。こうした工夫によって飛砂被害の防止と景観の維持とを両立した浜岡砂丘は、静岡県から御前崎遠州灘県立自然公園の指定を受けている〔「御前崎の観光人類学:浜岡・御前崎地区の比較を通して 」より。〕。 1964年(昭和39年)、映画『砂の女』のロケーション撮影が当地で行われた(安部公房による原作小説の舞台は山形県酒田市)ことから、多くの観光客が訪れるようになった〔〔。その後、砂丘規模の衰えや一帯の遊泳禁止措置などもあって観光客数は減少傾向にあったが、砂丘近くの白砂公園に植えられたカワヅザクラが有名になると、これを見に訪れる花見客が増えているという〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「浜岡砂丘」の詳細全文を読む
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