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浦和レッズ差別横断幕事件(うらわレッズ さべつおうだんまくじけん)とは、2014年3月8日にサッカーJリーグ1部所属のクラブ・浦和レッドダイヤモンズのサポーターグループの一部メンバーが、当日行われた試合において人種・民族差別を想起させる横断幕を掲出した事件である。試合中警備員により撤去を求められたが、横断幕は試合終了まで掲出されたままであったため、クラブ側の責任も問われた。浦和にはJリーグ初となる無観客試合という処分が下された。 == 経緯 == 2014年3月8日、Jリーグ ディビジョン1第2節・浦和レッドダイヤモンズ対サガン鳥栖戦が、浦和のホームスタジアムである埼玉スタジアム2002で開催された。 試合開始前の14時から15時頃、浦和のサポーターグループに所属する男性A・B・Cの3人は、試合当日にスタジアム敷地内で拵えた「JAPANESE ONLY(日本人以外お断り/日本人に限る/日本人専用)」と書かれた横断幕を、ホーム側ゴール裏スタンドの209ゲート入口に、ピッチとは反対側に向けて日の丸と並べて掲出する。 15時30分頃に警備員の1人が横断幕の存在に気づき、警備責任者に連絡。同責任者は当該横断幕を確認に行ったが、その際、サポーターグループのメンバーCから「この横断幕は問題ないでしょう?」「何かあれば自分に言ってほしい」との説明を受け、同責任者は横断幕の掲出に対応せずその場を後にし、警備会社の本部などへの連絡はしなかった。 前半終了後、209ゲート付近にいた別の警備員がサポーターから「この幕は良くない。差別と捉えられかねない」との指摘を受けたため、この警備員は警備責任者を通じて警備会社本部に連絡。軌を一にして、ソーシャルメディア上で情報を得た浦和のクラブスタッフもクラブ運営本部に連絡する。後半開始直後、運営本部が横断幕を確認のうえ問題がある掲示物と判断。警備会社に対し、横断幕を速やかに撤去するよう指示した。 17時10分から15分頃にかけて、警備責任者が北ゴール裏スタンドにいたCを呼び、「クラブからの指示なので、(横断幕を)今すぐ剥がして欲しい」「ソーシャルメディアにも出ていて騒ぎになっている」などと説明し撤去を求めたが、Cは「試合中だから厳しい」という旨の回答をし、スタンドに戻ってしまった。同責任者はCとのやり取りで合意が得られなかった旨を、警備会社本部を通じて運営本部に連絡する。なお、横断幕については従来より、掲示した当事者との合意の上で撤去する手順となっていたため、運営本部は試合後に速やかに対応するよう、警備会社に指示するに止まった。この状況に対して運営本部は、現場へのスタッフ派遣などの対応も行わなかった。 17時35分頃にも、警備員の1人がやはり別のサポーターから「横断幕を撤去するべきではないか」との指摘を受けたが、この警備員は「試合終了後に対応する」と返答。また、「(証拠保全のために)写真を撮らせて欲しい」と申し出たが、「トラブル回避のため撮影を控えて頂いている」などと対応した。試合終了後の18時04分ごろ、当該サポーターグループが横断幕の撤去を行わないままであったことから、警備員の1人がCに取り外す旨声を掛けた上で、横断幕を撤去した。 その後、インターネット上で本件が大きな波紋となっていることを受け、同日23時50分頃、クラブの公式サイトにて第1報を発信した。なお、試合はホームの浦和が0—1で敗れている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「浦和レッズ差別横断幕事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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