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海洋大気相互作用 : ウィキペディア日本語版
テレコネクション

テレコネクション()あるいは遠隔相関(えんかくそうかん)、遠隔結合(えんかくけつごう)とは、離れた2つ以上の地域で気圧シーソーのように伴って変化する現象である。テレコネクションによる気圧変化は、大気・海洋相互作用(たいき・かいようそうごさよう、)によって天気降水などの諸気象の変化を誘発し、結果的に天候が伴って変化する。
== 定義とメカニズム ==
テレコネクションに厳密な定義は無いが、テレコネクションとされているパターンのほとんどではおおよそ2つ以上の地点で気圧が中長期的に伴って変動している。天気や気象状況が伴って変わる場合テレコネクションということもあるがこれは気圧のテレコネクションによって起こるもので、天気そのものが伝播することは無いのであまり正しくない使い方である。
例えば日本の天候として高気圧低気圧が交互にやってきて、晴れが周期的に移り変わる時期がある。テレコネクションと似た周期性を持っているが、このような変動は変動がある時期にしか起こらずそのほかの時期は全く見られないことなどからテレコネクションとはいわない。
現在日本においては、「遠隔相関」「遠隔結合」よりも「テレコネクション」のほうが良く使われる。これらの語はともに「離れた地点で何らかの現象が伴って変化する」という意味で、気圧の変化という意味は持っていない。そのため、物理学の分野や通信・情報技術の分野でも使用されることがある。これらと区別する意味も含め地球規模で大気の流れが変わることから大気変動、大気振動とも呼ばれる。
気圧差が拡大・縮小することによって気温降水量大気循環などが変化し、異常気象をもたらすことがある。
広義にはモンスーン(季節風)を発生させる大気循環なども含めることがあるがモンスーンにおいては気圧が毎年規則正しく変動するのに対し南方振動などは不定期に数十日〜数十年ごとに変動するものであり、両者は性質が異なる。
テレコネクションは、ロスビー波のような長周期の大気波の伝播によって発生する。ロスビー波は大陸・海洋の温度差や地形の高低差によって大気が揺すぶられて生じる自由振動の波の1つでロスビー波のエネルギーが伝わる方向に低気圧、高気圧のパターンが周期的に見られる。ロスビー波の伝播する時間スケールが長いため、テレコネクションに伴う気圧変動は数日〜数年もの周期であると考えられている。このほか、重力波などさまざまな原因が指摘されているが未解明な部分も多い。
海洋の大規模な循環(熱塩循環)においても、テレコネクションのように海洋の流れが伴って変わる現象が見つかっている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「テレコネクション」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Teleconnection 」があります。



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