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沿岸警備隊(えんがんけいびたい、)は、主に主権のおよぶ海洋や内水域(河川・湖沼)での哨戒・警備救難活動を行う組織。 軍事組織として位置づけられる場合は、警備艦や警備艇と呼ばれる各種の哨戒艦艇や航空機を保有し、自国の港に活動拠点を構えるのが普通である。任務の関連性から海軍や警察、税関とは密接な関係を持つ事が多い。アメリカ沿岸警備隊は哨戒任務に当たる艦艇をカッターと呼称され、台湾は巡防艦や巡防艇、韓国は警備艦や警備艇、日本では巡視船や巡視艇と呼ばれる船舶が業務に従事している〔http://www.kaiho.mlit.go.jp/shitugi/faq/faq5.html〕。 国によって沿岸警備隊の組織は異なり、沿岸警備隊を設けずに海軍が任務を遂行している国もある〔国会図書館リファレンス 海上警察機関の領海警備活動 〕。また、海軍の一部として設置する国もある。国境警備隊と同様に準軍事組織の一種として設置されることもあり、この場合には、平時には海軍に代わって領海内や内水域(河川・湖沼)での警備救難活動を行ない、戦時に海軍とともに戦闘を行う。 == 任務 == 海軍が領海防衛に注力するのに対し、沿岸警備隊は主として領海内における警備・警察任務を遂行する。これは専門性の問題でもあるが、警察任務を海軍の軍艦が行うことは、周辺諸国とのとの緊張を招くととの配慮から、代りに文民の海上警察組織などが担当することもある。しかし、純粋な文民の沿岸警備組織は少なく、通常は準軍事組織・軍事組織の性格を持つもの場合が多い。 外国への緊張を配慮する例としては、日本の海上自衛隊には海上警備行動発令時など有事でなければ逮捕権や捜査権は無く、海上において発生した事件を捜査し、容疑者を逮捕できるのは行政機関である海上保安庁の役割となっている。 世界各国において設置されている沿岸警備隊の基本的な任務は、次の3つに集約される: * 領海内における警備活動 * 領海内及び排他的経済水域(EEZ)における海難事故に対する捜索救難活動 * 領海内の水路啓開・測量・ブイ設置工事 ただし、これらのみに限られるのでは無く、アメリカ沿岸警備隊(USCG)のように海軍の支援部隊として戦闘地域における臨検活動といった軍事的任務に就く場合もあり、逆にイギリス王立沿岸警備隊の様に捜索・救難活動のみに限定されている場合もある。なお、イギリス海軍は沿岸警備を行なっており、民間船舶に対しても日本の海上保安庁と同様に密輸船・密漁船等などの臨検も行なう。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「沿岸警備隊」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Coast guard 」があります。 スポンサード リンク
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