|
トモカヅキは、三重県鳥羽市や志摩市に伝わる、海の妖怪である。 == 概要 == トモカヅキとは、「同一の潜水者」の意味で、「かづく」(潜く)とは「潜水すること」「潜水して、魚介類を採取すること」を意味する古語であり方言である〔かずく【潜く】 、デジタル大辞泉、小学館 / goo辞書、2011年10月25日閲覧。〕。 トモカヅキは、海人などの海に潜る者にそっくりに化けるという。つまり、海には自分一人だけのはずなのに、自分そっくりの身なりの人がいるということになる。この妖怪に遭遇するのは曇天の日といわれる。ほかの海女と違って、鉢巻の尻尾を長く伸ばしているのでトモカヅキだとわかるともいう〔。⇒ ドッペルゲンガー トモカヅキは、人を暗い場所へと誘ったり、アワビを差し出したりする。この誘いに乗ってしまうと、命が奪われると恐れられている。このときには後ろ手にしてアワビを貰えば良いという〔。しかし、その言い伝えを聞いていた海女がトモカヅキに遭い、その通りにしたところ、トモカヅキに蚊帳のようなものを被せられて苦しみ出し、無我夢中で持っていた鑿でこの蚊帳状のものを破って助かったという話もある。 トモカヅキに遭った海女はそれ以降、ほとんど海に潜る仕事はしない。それどころか、その話を聞いただけの近隣の村の海女ですら、日待ちといって2,3日は海に潜らないほど、海女たちはトモカヅキを恐れたという。 海女たちはこの怪異から逃れるため、五芒星と格子の模様を描いた「セーマンドーマン」または「ドーマンセーマン」と呼ばれる魔除けを描いた服、手ぬぐいを身につける。陰陽道で知られる安倍晴明や蘆屋道満に由来するともいわれるものだが、トモカヅキとの関連性はよくわかっていない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「トモカヅキ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
|