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港湾(こうわん、)とは、古くは泊(とまり)などから発展した港・湊(みなと)であり、島嶼・岬などの天然の地勢や防波堤などの人工構造物によって風浪を防いで、船舶が安全に停泊し人の乗降や荷役が行なえる海域と陸地を指す〔池田良穂監修 『船のすべてがわかる本』 ナツメ社 2009年2月9日発行 ISBN 9784816346408〕。水陸交通の結節点となる機能を持つ港湾には、物流・旅客輸送が円滑に行われるために各種の港湾施設が整備され、ポートオーソリティ(港務局・港湾局)・地方自治体などの組織によって管理・運営されている。 == 歴史 == 船の運航のために古代より、河川の河口、湾、入り江といった天然の地形が、波浪や嵐といった自然災害からの船舶の避難場所が泊となったり、補給のための飲料水や薪などの確保も必要になり、これらの条件が停泊する上では都合が良いため時代が進むにつれて、これらの場所が泊や港・湊として使わるようになり、海運の発達ともに船の規模が拡大するなど港の陸上部分に桟橋や岸壁が作られ、施設も拡充され、防波堤などの突堤も突き出すようになる。 現代では税関や検疫所、出入国管理所が設けられ、旅客船の増加と規模の拡大に応じて旅客施設が作られた。貨物荷役の便益の為に桟橋上や岸壁横には上屋が多く建てられ、陸上輸送との接続地点として道路や鉄道が港に接続されるようになった。 交通の要所となると他国・他地域との文化的な玄関口となると共に、商業活動によって経済的な発展を遂げて港湾都市として繁栄するようになり、ますます港湾機能の充実が図られた。埋め立て、陸地の掘り込み、浚渫などによってそれまでの港湾の規模を拡大することも行なわれた。また、天然の良港として長い時間をかけて発展してきた港とは別に、人間活動の要請に応じて、新たな港が作られるようになった。鉄鋼業や石油化学工業の発展によって専用の貨物船に対応した工業港が作られ、専用ターミナルとして発展して行った。 貨物船はしだいに大きくなり、港での荷役に数日が掛かるようになったため、港外で桟橋や岸壁の空きを待つ「滞船」(たいせん)が起きるようになった〔貨物船でも旅客を運ぶ貨客船となれば滞船待ちの順番を待たずに優先的に接舷できたため、多くの貨物船が旅客設備を備えるようになった時期がある。〕。また、大型貨物船が直接接舷できない多くの港では、沖仲仕(おきなかし)が湾外で停泊する貨物船と陸の間を艀(はしけ)に貨物を積み替えることで荷役を行うなど、非常に非効率であった。 コンテナ船の登場で港での荷役作業は効率化されたが、同時に港の荷役設備は更新を迫られた。コンテナ船の巨大化に応じて浚渫やクレーンの大型化が図られ、コンテナターミナルとして発展していった〔。21世紀に入ると国際貨物コンテナを扱う港は、ハブ港とフィーダー港に峻別される傾向が鮮明になってきた〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「港湾」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Port 」があります。 スポンサード リンク
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