翻訳と辞書
Words near each other
・ 涅槃交響曲
・ 涅槃仏
・ 涅槃会
・ 涅槃像
・ 涅槃原則
・ 涅槃図
・ 涅槃姫みどろ
・ 涅槃宗
・ 涅槃宗 (日本)
・ 涅槃寂静
涅槃寂靜
・ 涅槃経
・ 涅槃經
・ 涅槃部 (大正蔵)
・ 涅槃静寂
・ 涅氏県
・ 涅県
・ 涆
・ 涇
・ 涇原道


Dictionary Lists
翻訳と辞書 辞書検索 [ 開発暫定版 ]
スポンサード リンク

涅槃寂靜 : ウィキペディア日本語版
涅槃寂静[ねはんじゃくじょう]

涅槃寂静(ねはんじゃくじょう)は、仏教用語で、煩悩の炎の吹き消された悟りの世界(涅槃)は、静やかな安らぎの境地(寂静)であるということを指す。涅槃寂静は三法印四法印の一つとして、仏教が他の教えと根本的に違うことを示す。
この言葉は、『雑阿含経』などには、涅槃寂滅(パーリ語:निब्बान वूपसन्न、nibbaana-vuupasanna)、『大智度論』には涅槃実法印などと出てくる。「涅槃寂静」と言う用語が登場するのは、『瑜伽師地論』である。
なお、漢字文化圏では10-24を示す数の単位としても用いられる(単位としての涅槃寂静を参照)。
== 概説 ==
諸行無常諸法無我の事実を自覚することが、この涅槃寂静のすがたである。
無常無我とを自覚してそれによる生活を行うことこそ、煩悩をまったく寂滅することのできた安住の境地であるとする。『大般涅槃経』においては、この娑婆世界の無常・無我を離れたところに、真の「常楽我浄」があるとする。
無常の真実に目覚めないもの、無我の事実をしらないで自己をつかまえているものの刹那を追い求めている生活も、無常や無我を身にしみて知りながら、それを知ることによってかえってよりどころを失って、よりどころとしての常住や自我を追い求めて苦悩している生活も、いずれも煩悩によるの生活である。それを克服して、いっさいの差別(しゃべつ)と対立の底に、いっさいが本来平等である事実を自覚することのできる境地、それこそ悟りであるというのが、涅槃寂静印の示すものである。

仏教本来の意味からすると、涅槃とはいっさいのとらわれ、しかも、いわれなきとらわれ(辺見)から解放された絶対自由の境地である。これは、縁起の法に生かされて生きている私たちが、互いに相依相関の関係にあることの自覚であり、積極的な利他活動として転回されなくてはならない。この意味で、この涅槃寂静は仏教が他の教えと異なるものとして法印といわれるのである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「涅槃寂静」の詳細全文を読む



スポンサード リンク
翻訳と辞書 : 翻訳のためのインターネットリソース

Copyright(C) kotoba.ne.jp 1997-2016. All Rights Reserved.