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数学における消散作用素(しょうさんさようそ、)とは、バナッハ空間 ''X'' に値を取り、すべての ''λ'' > 0 および ''x'' ∈ ''D''(''A'') に対して : が成立するような、''X'' の線形部分空間 ''D''(''A'') 上で定義される線形作用素 ''A'' のことを言う。消散作用素が極大消散(maximally dissipative)であるとは、すべての ''λ'' > 0 に対して作用素 ''λI'' − ''A'' が全射であることを言う。 極大消散作用素が縮小半群の生成素として特徴づけられるルーマー-フィリップスの定理において、消散作用素の概念は重要な役割を担う。 ==性質== 消散作用素には次に述べる性質が存在する〔Engel and Nagel Proposition II.3.14〕。 * すべての ''λ'' > 0 に対して ''λI'' − ''A'' は単射であり、また ''λI'' − ''A'' の値域に含まれるすべての ''z'' に対して ::: ::が成立する。 * 作用素 ''λI'' − ''A'' がある ''λ'' > 0 に対して 全射であることと、すべての ''λ'' > 0 に対して全射であることは同値である。そのような場合、(0, ∞) ⊂ ''ρ''(''A'') が成立する(ここで ''ρ''(''A'') は ''A'' のレゾルベント集合を表す)。 * ''A'' が閉作用素であることと、ある ''λ'' > 0 に対して(すべての ''λ'' > 0 に対する場合も同様) ''λI'' − ''A'' の値域が閉であることは同値である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「消散作用素」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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