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液体ヘリウム[えきたいへりうむ]
ヘリウムは、-269 ℃(約4 K)という極低温で液体として存在する。ヘリウムの安定な同位体には大多数を占めるヘリウム4と非常に希少なヘリウム3の2種類しかないが、沸点や臨界点は、同位体によって異なる。1気圧、沸点でのヘリウム4の密度は、約125 g/lである〔Liquid Helium , accessed 2010-04-02〕。 物性研究においても特に超伝導体や高磁場を発生する電磁石の冷却のために寒剤として多用される。このため規模の大きい大学や研究機関では、利便性の向上やコスト低減のために利用後の気化したヘリウムの回収配管とともに液化装置を所有していることが多い。
==液化== ヘリウムは、1908年7月10日にオランダの物理学者ヘイケ・カメルリング・オネスによって初めて液化された〔Wilks, p. 7〕。当時は、質量分析法がまだ発明されていなかったため、ヘリウム3は知られていなかった。近年、液体ヘリウムは冷媒として使用されており、核磁気共鳴画像法や核磁気共鳴、脳磁図等に用いられる超伝導電磁石の冷却や、低温メスバウアー分光のような物理学実験で用いるために、商業的に生産が行われている。ヘリウムは、ジュール=トムソン効果を利用したハンプソン=リンデサイクルを用いてのみ液化が可能であり、より単純な他の冷却方法では得ることが出来ない。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「液体ヘリウム」の詳細全文を読む
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