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温室効果の暴走 : ウィキペディア日本語版
暴走温室効果[ぼうそうおんしつこうか]
暴走温室効果(ぼうそうおんしつこうか、英:runaway greenhouse effect)とは、射出限界を超えて惑星に太陽放射が入射されたときに、水蒸気の増加などによって大気の光学的厚さが著しく増加し、大気圏を有する惑星気温の著しい上昇が起こるとする説である。
== 概要 ==
十分に厚い光学的厚さを持った大気の場合、入力されたエネルギーは光学的に薄い層からしか射出できず、その結果、地表の温度はさらに上昇する。このように惑星の射出量は光学的厚さによって規定されるため、射出量に極大値を持つ。これを射出限界と呼ぶ。
射出限界を超えた太陽放射が入射されると、海洋が全て蒸発するまで光学的厚さの増加が起こるが、雲が大量に形成されることによってアルベドの増加による負のフィードバックも同時に働く。雲の形成など、気候の変化を抑制している負のフィードバックの限界を超え、外から入ってくる放射が外へ出て行く放射を上回る状態が続き、それに伴って気温も上昇し続ける。この現象を暴走温室効果と言い、この状態を暴走温室効果状態と言う。
この状態では、気候システム内において気温の上昇を止めるものは「気温の上昇による射出の増加」のみであり、いわゆる熱的な暴走状態であり、放射が平衡に達したときに始めて気温の上昇が止まり、気候が安定する。この状態では気温が非常に高く、がすべて蒸発してしまって海洋が存在できないような状態であれば、暴走温室状態と言う。
一般に、暴走温室効果の「引き金」は太陽放射であり、その効果を増幅させる温室効果ガスとして想定されているのは水蒸気である。暴走温室効果の研究は太陽定数の変化がどのように気温変化に対して影響を与えるかをモデル計算により求めるというものである。太陽定数が増加すれば水蒸気濃度も増加する。増加した水蒸気濃度は大気の光学的厚さを著しく増加させ、やがては大気上層における外向きの長波放射に限界が訪れるだろうといわれている。しかし、水蒸気濃度の増加に伴い当然、雲の形成も活発に行われると予想され、正味の太陽放射に大きな影響を与えると考えられる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「暴走温室効果」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Runaway greenhouse effect 」があります。



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