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湯桶読み(ゆとうよみ)は、日本語における熟語の変則的な読み方の一つ。漢字2字の熟語の上の字を訓として、下の字を音として読む「湯桶」(ゆトウ)のような熟語の読みの総称である〔「湯桶読み」- 広辞苑第六版〕。原則として規範的な読み方ではないとされるが、現代の日本語においては、漢語と和語が結合した混種語も日常語として深く浸透しており、慣用になっているものも少なくない。 これに対して、上の字が音読みで下の字が訓読みのものを重箱読みという〔「重箱読み」- 広辞苑第六版〕。 == 概説 == 例えば、朝晩(あさバン)、雨具(あまグ)、などがある。意外なところでは豚肉(ぶたニク)、鳥肉(とりニク)などが挙げられる。これらの語は、純然たる漢語ではなく、和語と漢語との混種語なので、読み方もそうなるのは当然といえる。和語の部分を漢字で表記したにすぎない。 これまでに発見されている最古の湯桶読みは、『万葉集』から間接的に読み取ることができる「手師(てシ)」(習字の先生の意)だと言われている〔『お言葉ですが… 4 広辞苑の神話』 文藝春秋〈文春文庫〉〕。 なお、湯桶とは、湯や酒を注ぐための容器のことである。現代日本では懐石料理と蕎麦屋くらいでしか使われないが、近代以前には一般的なものであった。 == 湯桶読みの例 == 該当項目内に関連記述があるものは、''cf.'' にて特記する。 * 朝晩(あさバン) * 雨具(あまグ) * 甘食(あまショク) * 粗熱(あらネツ) * 粗利(あらリ) * 薄化粧(うすゲショウ) * 大騒動(おおソウドウ) * 大舞台(おおブタイ) * 遅番(おそバン) * 親機、子機(おやキ、こキ) * 返り点(かえりテン) * 株券(かぶケン) * 雷竜(かみなりリュウ) ''cf.'' アパトサウルス#漢訳名 * 切土(きりド)、盛土(もりド) * 小兵(こヒョウ) * 白菊(しらギク) * 敷金(しきキン) * 高台(たかダイ) * 薪能(たきぎノウ) * 血肉(ちニク) * 手数(てスウ) * 手帳(てチョウ) * 手榴弾(てリュウダン) ''cf.'' 関連記述あり。 * 手料理(てリョウリ) * 鶏肉(とりニク) * 野宿(のジュク) * 豚肉(ぶたニク) * 太字(ふとジ)、細字(ほそジ) * 冬景色(ふゆゲシキ)、冬化粧(ふゆゲショウ) * 見本(みホン) * 目線(めセン) * 闇市場(やみシジョウ) * 雪景色(ゆきゲシキ)、雪化粧(ゆきゲショウ) * 湯茶(ゆチャ) * 夕刊(ゆうカン) また本来は音読みをする単語であるが、同じ分野で用いる同音異義語や似た音の言葉が存在するため、あえて慣用で湯桶読みを行う事例もある。以下が代表例である。 * 買春(かいシュン)〔日本語なんでも相談室 〕……売春(バイシュン)と識別。 * 引数(ひきスウ)〔「引数」 - コトバンク 〕……因数(インスウ)と識別。 * 市立(いちリツ)〔「市立」 - コトバンク 〕、私立(わたくしリツ)〔「私立」 - コトバンク 〕 * 化学(ばけガク)〔「化学」 - コトバンク 〕……科学(カガク)と識別。 * 首長(くびチョウ)〔「首長」 - コトバンク 〕……市長(シチョウ)、首相(シュショウ)、主張(シュチョウ)などと識別。 以下は当て字であることがはっきりしているものや、漢字の選ばれ方に語義との脈絡が乏しく、当て字の性格が強いものの例。当て字の結果たまたま湯桶読みに見える形になったケースである。 * 合図(あいズ) * 時計(とケイ)〔「時計」 - 語源由来辞典 〕 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「湯桶読み」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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