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準市場(じゅんしじょう、、クアジマーケット)は、医療・福祉など公的サービスにおいて、部分的に市場原理を取り入れている場合の総称。擬似市場。 社会福祉は公的部門による措置制度の時代(昭和20年代以前)が続いていたが、公的部門によるサービス(対人的サービス)が一律的、画一的、独占的となる欠点もあった。この欠点を補うために市場メカニズムを導入してサービス提供者を競争させることにより、より効率的で質の高い対人的サービスが提供されるよう政策が設計されるようになった。競争原理が働くものの市場とはいえないので準市場と呼ばれる。 == 解説 == は、ロンドン大学ジュリアン・ルグラン教授が、1990年代のブレア政権(新自由主義)の政策として提唱したもの。従来の公的対人社会サービスは、(女王)-(チェスの歩)というサービスの提供者と利用者の関係である。これに (騎士)-(ならず者)による利他的役割者と利己的役割者を追加して市場原理で競争させる。 が相互に影響しあう社会政策メカニズムを と呼んだ。日本での社会保障(医療、保育、教育等)のあり方として引用されることがある。 公共サービスが民営化され、準市場メカニズムを導入する際にサービス提供者が効率的で利益性の高い部分を集めるとき、これをクリームスキミングと呼ぶ〔、ミルクの中から滋養分を掬い取るといった意味。いいとこ取り。チェリーピッキングともいう。〕。クリームスキミングによって公的サービスに必要な平等性や機会均等性が損なわれることがある。 準市場を措置制度と市場経済の中間に位置する社会保障メカニズムであると考える場合や、混合経済からみた公的サービスのあり方として説明する場合等がある。 競争に勝ち残ったものが良質サービスを提供しているという保証はない。このためサービス内容を保証するためには事業の許認可制度や公的資格制度が必要となる。またサービスの流通・供給の枠組みが公的に定義されている必要もある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「準市場」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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