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溝の中の月[みぞのなかのつき]
『溝の中の月』( )は、1983年のフランス映画。 == 概要 == 1981年に長編第1作目の『ディーバ』でセザール賞新人作品賞など4部門を受賞し鮮烈なデビューを飾ったジャン=ジャック・ベネックスがデイビッド・グーディスの小説を原作に、前作で高く評価された色彩表現をさらに徹底させ、耽美的な映像世界を作り上げた。その抽象的とも言える映像表現は興業面での成功に結びつかなかったが〔http://www.jpbox-office.com/fichfilm.php?id=6888〕、一部の批評家は本作の芸術性を高く評価している。 原作の舞台はフィラデルフィアであるが、ベネックスはそれをマルセイユの港町に移した。主演のジェラール・ドパルデューは自殺した妹を強姦した犯人を捜す貧しい青年ジェラール・デルマスを、ナスターシャ・キンスキーは赤いスポーツカーに乗る裕福な美女ロレッタ・チャニングを演じる。タイトルの「溝の中の月」とは、ジェラールが住むスラム街のような裏町を訪れるロレッタを表していると思われる。ジェラールが住む家の前には、まるで溝の中にいるような自分の現状から抜け出したい彼の心情を象徴するような「TRY ANOTHER WORLD」と書かれた看板が飾られている。このように本作は、貧しい青年を主人公に据えて、徹底された色彩表現で描かれた美しさと醜さを対比させて描いている。 本作は1983年の第36回カンヌ国際映画祭のコンペティション部門で上映されたが無冠に終わった 。翌1984年の第9回セザール賞(英語版)では3部門にノミネートされ、美術賞をヒルトン・マッコニコが受賞した。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「溝の中の月」の詳細全文を読む
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