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『炎の転校生』(ほのおのてんこうせい)は、島本和彦による日本の漫画作品。『週刊少年サンデー』(小学館)において、1983年から1985年にかけて全118話が連載された。俗に「炎転」(ほのてん)と略される。作者島本和彦の2作目のオリジナル連載作品であり、代表作の1つ。 1991年にはOVA化されている(正確にはオリジナル''レーザー''アニメーションであり、「ビデオ」ではない。後述のOVA版を参照のこと)。 == 概要 == アクションとコメディの要素を含む少年漫画。主人公「滝沢昇」が転校する先々で巻き込まれる事件に、持ち前の正義感とずば抜けた運動神経、そして口のうまさで立ち向かい解決していく姿を描く。激しいアクション描写と破天荒な展開、多用される特撮ヒーローアクションドラマのパロディが特徴。「ほとんどヒーロー」に次ぐ、作者の2作目のオリジナル連載作品である。 作者のデビュー作短編『必殺の転校生』(1981年)が原型。番外編に短編『炎の転校生・怪獣戦闘!』(1986年)、『炎の転校生・同窓会を叩け!』(1999年)がある。また、作者自身が同人誌でパロディ版や番外編を数作発表している。 主人公滝沢昇は作者の初期作品に多く見られた「運動技能に優れる熱血漢だが、反面虫が良く口先に長ける」タイプの高校生。彼が諸事情によって次々と転校する先で非常識な事件に出会い、それを力と技と口先で解決していくのが本作の主な流れである。この構成には『ハリスの旋風』などに代表される、いわゆる「転校生もの」作品の影響が見て取れ、作者自身意図的にこれらの拡大再生産・パロディを行っている節もある。また別の視点では、毎話悪の組織による事件をヒーローが解決し去っていくという特撮ヒーローもののパロディにもなっており、ストーリー構成以外にも滝沢らが使う必殺技や「決めゴマ」を効果的に使用した演出技法、けれん味あるセリフ回しなど、作中の特撮パロディは極めて多い。これは特撮ヒーロー作品を敬愛する作者の趣味によるところが大きく、本作は当時のメジャー作品としては珍しいほど作者の趣味性が強く表れた作品となっている。 ギャグタッチのストーリーの一方、格闘やスポーツなどの激しいアクション描写も魅力の1つで、劇画的な太く荒いタッチの描線と大胆にデフォルメされた構図やポージングで、迫力と躍動感ある描写に成功している。高校生のバレーボール試合で土煙が舞い気絶に至る重傷を負うといった大げさな表現、またそれが大真面目にてらいなく描写される世界観に独特の趣があり、これは作者の以降の多くの作品でも共通する特徴となっている。 些細なギャグが後になって重要な意味を持つ伏線として機能するなど、その場その場のテンションを重視する作者の作風には珍しい緻密なストーリー構成も特徴的。また、後年の作者が作風の変化から描かなくなったラブコメ的展開も多く描かれ、キスシーンや女性キャラクターのセミヌードなど、作者の漫画としてはきわめて珍しい描写も見られる。 作者の作品ではしばしばその出身地である北海道が舞台にされるが、本作は特にその傾向が強く北海道の名産品や風俗、実在する風景や地名、またそのもじりがたびたび登場する。北海道が舞台であることを非常に強く示唆する表現も見られたが、第2部後半で本州が主要な舞台であったことが明らかにされている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「炎の転校生」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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