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漁師(りょうし・ぎょし 英Fisherman)とは、漁業を職業としている人のこと。職漁師。漁夫(ぎょふ)とも。漁師のうち、川魚漁を専業とする者を特に川漁師という。 漁師には専業として従事する場合もあるが、出漁期以外にはもっぱら農業に従事する半農半漁のような労働形態をとる例もある。ただし、生業として漁撈活動をおこなうのではなく、趣味・娯楽として漁をおこなう者は遊漁者と呼んで、職漁師とは区別する。 なお、漁の字音はぎょ(漢音)であり、本来はぎょしと読むのが正しいのだが、漁業従事者は、獣を獲る猟師に対して、自分たちも魚介類を獲るりょうしであると称し、漁師と書いてりょうしの読みを当てた。転じて「漁」にりょうの慣用音が伴うようになった(大漁など)。漁師という表現がつくられる前は、漁業を生業とする者は男女ともにあまと呼ばれていた。 == 概要 == 漁師という職業の歴史的起源はそうとう古く、その地理的分布は、全世界の海面(海)および内水面(河川・湖沼)の近辺に及んだと考えられる。四方を海に囲まれた島国である日本においても、その職業的起源の古さは貝塚や延喜式に見られるとおりである。また、漁船の動力化など、漁業の機械化によって漁場が拡大するとともに、漁師は生活圏の近辺だけでなく、より遠方の漁場にまで進出することが可能になった。 海藻などの定着植物を採集する例もあるが、魚類などの移動性の高い水性動物を捕獲の対象とするため、対象生物の生態や漁場に関する知識、漁法における技術など、漁師は高い専門性を必要とする職業である。 また、人間にとって統制の及ばない自然環境のなかで、事故などの危険に直面しながら、移動性の高い魚類などを対象とするため、船舶に乗って目的の魚群のいる場所まで出漁したり、一定の場所に魚類を追い込んで捕獲するなどの工夫が必要とされる。 漁師の就業形態は、獲る対象(魚介類)、漁法などによって大きく異なる。そのことが漁師の生活形態にも影響をあたえる。例えば、日本の漁師の大半は近海漁業に従事しており、出漁した当日や1~2日で帰宅しているが、遠洋漁業に従事する漁師では地球規模で移動し、数ヶ月以上海の上に留まり自宅に戻らない生活を送ることになる。 また、一生のほとんどを船上で過ごす家船(えぶね)と呼ばれる船上生活漁民の姿が、かつて九州や瀬戸内海に広く見られた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「漁師」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Fisherman 」があります。 スポンサード リンク
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