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潜在的に危険な小惑星[せんざいてきにきけんなしょうわくせい]
潜在的に危険な小惑星(せんざいてきにきけんなしょうわくせい)とは、地球近傍小惑星の中でも、特に地球に衝突する可能性が大きく、なおかつ衝突時に地球に与える影響が大きいと考えられる小惑星の分類である。英語名の"Potentially Hazardous Asteroid"の頭文字であるPHAが略称としてよく使われる。 == 定義 == PHAに分類される小惑星は、地球軌道との最小交差距離(Earth Minimum Orbit Intersection Distance EMoid)が0.05AU(約748万km)以下、なおかつ絶対等級が22.0以上の小惑星の事である〔NEO GROUPS ''Near Earth Object Program'' 〕。このため、やなど、衝突しても影響がほとんどない小さな小惑星は、接近距離が小さくてもPHAにはならない。絶対等級が22.0の天体は最低でも直径が110メートルとなる〔ABSOLUTE MAGNITUDE (H) ''Near Earth Object Program'' 〕。100メートルを超えると、最低でも海に落下した場合に津波など、何らかの影響を地球に与える大きさになる。直径の正確な算出にはアルベドを知っている必要があるが、多くは未知のため、その場合には0.13が仮定されている〔。この場合、最低直径は約150メートルとなる〔 D: 直径 p: アルベド H: 絶対等級である。〕〔Conversion of Absolute Magnitude to Diameter for Minor Planets ''Stephen F. Austin State University'' 〕。EMoidが極端に小さな値を持つ天体の中には地球半径を下回る値を持つものもある。なお、軌道の定義から全てのPHAは地球横断小惑星である。PHAに分類される小惑星はEMoidが小さければよいので、のように軌道傾斜角が75度と極端に傾いているものや、のように遠日点距離が海王星の外側に達するような、極端な軌道要素を持つものもある。 PHAは、名前が示すとおり小惑星に対しての分類なので、彗星はこのリストに掲載されていない。ただし彗星・小惑星遷移天体は掲載されている。なお小惑星以外の天体も含められた分類は"Potentially Hazardous Object"(PHO)となるが、ジェット推進研究所や小惑星センターにはPHOの分類はない。また地球近傍天体と異なり、衝突しても影響がほとんどない直径の小さな流星物体は除外される。なお地球に接近する周期彗星は地球近傍彗星(Near Earth Comet NEC)と呼ばれている〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「潜在的に危険な小惑星」の詳細全文を読む
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