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潜水艦推力増強計画 : ウィキペディア日本語版
潜水艦推力増強計画[せんすいかんすいりょくぞうきょうけいかく]

潜水艦推力増強計画(Greater Underwater Propulsion Power Program)は、第二次世界大戦後にアメリカ海軍が実施した潜水艦の近代化改装計画。頭文字をとってガピー(グッピー) GUPPY と呼ばれた。(Yは発音しやすくするため付け加えられた。)
海軍は捕獲した2隻のUボートXXI型U-2513U-3008を分析することから本計画を開始した。分析の結果、バッテリーの容量強化、船体構造の合理化、シュノーケルの増設、火器管制システムの改良という4つの改良点が設定された。海軍は直ちに新型潜水艦の設計に着目したが、艦船局は既存のガトー級バラオ級テンチ級に対する改良が望ましいと考えた。1946年6月に海軍作戦部長チェスター・ニミッツ元帥はGUPPYプロジェクトを承認した。最初の2隻が試験的にポーツマス海軍造船所で改修されたが、結局はいくつかの改修計画が連続して実施された。改修計画はGUPPY I、GUPPY II、GUPPY IA、フリート・シュノーケル、GUPPY IIA、GUPPY IB、GUPPY IIIの7通りが実施された。その後、初期に改修された艦は更に後期計画で改修された。
==GUPPY I==
最初のGUPPY改修はオダックス (''USS Odax, SS-484'') とポモドン (''USS Pomodon, SS-486'') に対して1947年に行われた。両艦ともポーツマスで建造されたテンチ級潜水艦であった。外観上、司令塔、構造物、潜望鏡およびレーダーマストの流線型化が行われた。流体抵抗を減少させるため、潜望鏡の一つは削除された。シュノーケルは装備が困難だったため取り付けられなかった。艦砲および付随のコンテナは削除された。SV 対空レーダーがセイル上部に増設され、特徴的な横の膨らみを形作った。全てのキャプスタン、クリート、レール支柱支持架が再設計され、削除されるか潜水時には格納されるようになった。鋭いV字型の艦首「フリート・ボート・バウ」(艦隊型潜水艦式艦首)は、水中のパフォーマンスを改善した円形の「グッピー・バウ」と取り替えられた。
これらの修正は艦自体だけでなくそれらの用語も変更することとなった。GUPPY転換後、艦の司令塔およびマスト・サポートのまわりの構造は「セイル」と呼ばれるようになった。
艦の内部では、出力と体積が大幅に増加したバッテリーを収納するため相当の再整理が行われた。バッテリーは新設計の物が採用され、オリジナルのサーゴ級で採用された物と比べると、グッピー・バッテリーはより多くの薄型プレートが用いられ、高電圧を長時間発することができた。しかしながら、これらのバッテリーはサーゴ級のバッテリーの耐用年数5年に対して18ヶ月の寿命しか無く、充電には長い時間がかかることになった。更に、発生する水素ガスの換気が必要であり、バッテリーの端子と終端抵抗には冷却水による冷却が必要であった。126個のセルから成る4個のバッテリーが、貯蔵庫、弾薬庫、冷却庫に変わって設置されたバッテリー室に収められた。これらのバッテリーは直列あるいは並列に接続され、広範囲の電圧を提供し、低速から高速まで広い範囲に及ぶ速度を提供した。
動力室では、2基から4基の高速モーターと減速ギアが、低速モーターに置き換えられた。開放式の正面配電盤は耐水キャビネット式の物と交換された。照明及び他の「ホテル」電気設備は120ボルト60ヘルツの交流から120ボルト400ヘルツの交流が使用されることになった。処理能力が大幅に増加した新型空調設備も増設された。
実戦配備されると、これらの艦は水中下のパフォーマンスが大きく改善された。ポモドンの最高速は水上で17.8ノット、水中では18.2ノットを記録した。オダックスはこれより僅かに劣った。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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