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潮 健児(うしお けんじ、1925年3月23日 - 1993年9月19日)は、日本の俳優。東京市出身。本名は益戸 正雄(ますど まさお)。俳優の安藤三男は従兄弟。 ==来歴・人物== 旧制専修大学予科在学中に応召し、陸軍飛行学校に入る。太平洋戦争終結後の1945年、友人の紹介で古川ロッパの一座に入団するも1947年に退団し、小劇団を転々とする。1949年、太泉映画と契約し、翌年『執行猶予』(佐分利信監督)で映画デビュー。以来、太泉映画の後身である東映において、長きに渡り脇役として活動。千葉真一主演の『ファンキーハットの快男児シリーズ』でのコミカルで憎めない役柄や、『極道』シリーズ(若山富三郎主演)、『網走番外地』シリーズ(高倉健主演、石井輝男監督)などの任侠映画、今井正監督作品などに欠かせない個性的な名バイプレーヤーとしてのほか、特撮番組の『悪魔くん』のメフィスト弟(吉田義夫の代役)、『仮面ライダー』の地獄大使を演じた。 個性派が揃っていた東映のバイプレーヤー陣の中でも指折りの存在感を持っており、独特の風貌と演技の幅広さから悪役キャラクターとして重宝された。潮も自身は悪役俳優との認識があり、「『忍者キャプター』で主人公側のベテラン戦士(雷忍キャプター1役)を、とのオファーがあった際は驚いた」と語っている〔これ以前にも、前述の『悪魔くん』でのメフィスト弟や『ナショナルキッド』の「ドン・アトリシム」役など、ヒーロー側のキャラクターが皆無だったわけではない。〕。持ち役の中でも地獄大使は潮の代名詞となるほど有名で〔地獄大使を演じた中で本人が最もお気に入りだったエピソードは『仮面ライダー』ではなく、『仮面ライダーV3』の第27話・第28話に客演した時の牢に閉じ込めたV3を必要も無いのに見に行き、逆にV3に人質にされるエピソードだという。潮曰く「その少し間抜けなところが地獄大使のいいところ」。〕、萬屋錦之介は「お父さんは地獄大使と友達だ」と言ったことで息子に尊敬され、実際に潮に頼み地獄大使の姿で自宅に来てもらったという〔後年、潮はインタビューで萬屋のエピソードを引き合いに出し、「『お父さんは地獄大使を知っているんだぞ』というのがステイタスになるくらい、当時の『仮面ライダー』という番組の人気はすさまじいものがあった」と語っている。〕。他にも共演者の子供たちにせがまれ、地獄大使のメイクをして子供の家を訪問したこともあるという。 かなりの高齢になってからも、各地の仮面ライダーショーからのオファーがあると地獄大使として出演し続けた。1991年のと学会結成の直前楽屋を訪問したことのあるSF作家の山本弘は、「あれだけ重いスーツを着て全身汗だくで演技するのは相当辛いはずなのに、実に楽しそうに演じていた」と語っている〔『第30回日本SF大会』の企画として山本弘が対談を行いたいと唐沢俊一と東京ではじめて面会したときのエピソードである。その当時、唐沢俊一は潮健児のマネージャーをしていた関係で、唐沢が山本を楽屋に招待した。富士見ファンタジア文庫より発行されている『サーラの冒険② 悪党には負けない!』 (ISBN 482912458X) の「あとがき」にこのエピソードが記述されている。〕。 1993年の『第32回日本SF大会DAICON6』にゲストとして招待されたが、出演する企画の前夜にホテルの部屋で倒れた。付き添いの唐沢俊一は出演中止を提案したが、本人は出演を望み体調不良を隠して出演し、暗黒星雲賞ゲスト部門を受賞した。本人も喜んでいたが、これが実質上「地獄大使の最後のステージ」となった〔暗黒星雲賞実行委員会刊『SF大会暗黒の20世紀』15ページ参照〕。 最晩年には、自伝『星を喰った男』を出版。記念パーティーが行われるころ、潮はすでに病床に伏していた。中止も検討されたが、開催を望んだ潮は体調を奇跡的に回復させ、車椅子に乗って会場に現れた。多くの関係者の歓迎に、潮は満面の笑みを浮かべてご機嫌で挨拶し、去っていった。これが潮が公に姿を現した最後であった。そして1993年9月19日午前0時28分、肝硬変のために川崎市の虎の門病院分院で息を引き取った。。同年9月24日に行われた葬儀には清川虹子・京本政樹・菅原文太・池部良・佐々木剛らゆかりの俳優たちや多くのファンが詰めかけ、出棺の際にはファンクラブの会員たちが「世界征服の志半ばで散った地獄大使閣下に最敬礼。イーッ!」とショッカー戦闘員を真似たかけ声で見送った。なお、この話は誇張されて流布され、「黒強化戦闘員(骨戦闘員)のタイツを着用した『ショッカー戦闘員』が実際に数人現れ、ショッカー式の敬礼と『イーッ!』の掛け声で送った」「ショッカー戦闘員としての立場からの弔辞を読み上げた」といった都市伝説も語られた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「潮健児」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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