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炭化タングステン(英語:Tungsten carbide、化学式:WC)とは等モル量のタングステン原子と炭素原子からなる無機化合物(炭化物)である。基本的な性状は灰色の微細な粉末であるが、産業機械等で使用するためにプレス加工することが可能である。ヤング率は約550 GPaであり〔Elastic Properties and Young Modulus for some Materials 〕、鋼の約2倍の剛性を持ち、鋼やチタンよりはるかに緻密な構造を呈する。これは、コランダム(α-Al2O3)や、サファイア/ルビーに匹敵する堅さであり、研磨加工には、高圧相窒化ホウ素やダイヤモンドが用いられる。 ==合成法== 炭化タングステンは1400–2000 ℃の温度下におけるタングステンと炭素の反応により得られる。 タングステンか酸化タングステン(VI)とCO/CO2の混合物とH2用いた流動層法だと900 and 1200 ℃の温度下においても合成が可能である。〔Lackner, A. and Filzwieser A. "Gas carburizing of tungsten carbide (WC) powder" (2002)〕 900℃の温度下または670℃の水素下に晒した後に1000℃のアルゴン雰囲気下におき浸炭する方法で酸化タングステン(VI)とグラファイトを直接反応させる方法も挙げられる。 化学気相成長法も一つの合成法として挙げられている。〔 670℃における塩化タングステン(VI)と水素(還元剤)とメタン (炭素の元)の反応。 :WCl6 + H2 + CH4 → WC + 6 HCl *350℃におけるフッ化タングステン(VI)と水素(還元剤)とメタノール (炭素の元)の反応。 :WF6 + 2 H2 + CH3OH → WC + 6 HF + H2O 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「炭化タングステン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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