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炸裂弾 : ウィキペディア日本語版
榴弾[りゅうだん]

榴弾(りゅうだん、High Explosive、HE)は、狭義には、砲弾の種類で内部に火薬が詰められ炸裂を起こすものを指す。
広義には、成形炸薬弾である対戦車榴弾や粘着榴弾など、着弾時に火薬の効果を用いる砲弾や、砲弾に限らず爆弾の内部に炸薬を詰めたものも指す
== 概要 ==
古典的な大砲の弾は、単なる金属球であった。それに対して榴弾は、弾丸の内部に炸薬が封入されており、着弾時など信管が定めるタイミングで爆発(炸裂)する。榴弾が炸裂することで、弾殻が破砕され、その破片が広範囲に飛び散り、周囲の物体に突き刺さる。
陸上兵器や艦載兵器で使用されている火砲の砲弾は、ほとんどが榴弾か徹甲弾に大別できる〔榴弾と徹甲弾の他にも徹甲榴弾という中間的な砲弾があり、21世紀現在では侵徹能力を考慮しない純粋な榴弾は少数派となり、侵徹能力と破片効果による加害能力を併せ持つ徹甲榴弾が増えている。特に艦艇に搭載される砲熕兵器は徹甲榴弾を使用するものが主体である。榴弾と徹甲弾、徹甲榴弾の他にも、照明弾や発煙弾、焼夷弾、キャニスター弾なども存在する〕。
徹甲弾がその運動量によって加害するのに対して、榴弾は主に火薬の爆発力によって加害するため、徹甲弾のように高速度で飛翔させる必要性は低く、弾道は曲線を描き、すこし時間をかけて落下するものが多い〔榴弾の一種である対戦車用の成形炸薬弾の多くは直接射撃によって攻撃するが、やはり運動量によって加害するのではなく炸薬の爆発エネルギーを利用する〕。これは曲射と呼ばれ、飛距離が伸びることや、上から垂直近くで落下する砲弾を防ぐには困難が伴うために〔ほぼ垂直で落下することによって、弾殻が縦長で破片効果によって加害する同種の炸裂弾の中でも水平面方向への断片の飛散割合は高くなり、加害効率が高くなる〕、目視できない離れた地点の敵へ不意に攻撃を加えるような運用方法がとられる事が多い。ただし、小さな目標や移動する目標に直撃弾を当てることは難しく、比較的防護の薄い兵士や軽車両、通常の建物などを広く加害する用途に向いており、直撃しないかぎり戦車などの堅固な目標の撃破は期待できない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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