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無免許運転による加重 : ウィキペディア日本語版
自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律[じどうしゃのうんてんによりひとをししょうさせるこういとうのしょばつにかんするほうりつ]

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(じどうしゃのうんてんによりひとをししょうさせるこういとうのしょばつにかんするほうりつ、平成25年11月27日法律第86号)は、それまで刑法に規定されていた自動車〔本法律に言う「自動車」は道路交通法に言う自動車および原動機付自転車である(第1条第1項)ため、三輪、四輪の自動車ほかオートバイ小型特殊自動車をも含む。なお、軽車両のほか路面電車トロリーバスは対象外。〕の運転により人を死傷させる行為に対する刑罰の規定を独立させた、日本法律である。略称は自動車運転死傷行為処罰法
== 概要 ==

自動車〔による交通事故の加害者のうち飲酒運転などによるその原因が悪質とされるものに対して厳罰を望む社会的運動の高まりを受けて、刑法に危険運転致死傷罪が規定された。しかし、その構成要件は、運転行為の中でも特に危険性の高いものに限定されていたため、下記のような事例(一例)に対して公判廷における法の適用は困難を伴っていた。
* 無免許運転を繰り返している場合に、無免許で事故を起こしても危険運転致死傷罪が適用できなかった。(亀岡市登校中児童ら交通事故死事件
* 飲酒後に起こした事故において、事故後に飲酒するなどにより逃げ得が発生していた。
* 自動車〔を運転するには危険な持病を持ちながら、あえて運転して事故を起こした場合に、危険運転致死傷罪が適用できなかった。(鹿沼市クレーン車暴走事故
これら悪質な運転者が死亡事故を起こしている現状にそぐわないとの意見により、構成要件に修正を加えると共に、刑法から関連規定を分離して独立した法律として、新たに制定されたものである。
なお、刑法規定の時期と異なり、犯罪の主体が道路交通法に規定する自動車原動機付自転車と明確化されている。刑法規定時期の「自動車」については、判例および類推解釈によりオートバイ原動機付自転車が含まれていた〔なお、危険運転致死傷罪については一時期に限り「四輪以上」とされ、二輪または三輪の自動車オートバイ原動機付自転車は除外されていた。〕。
なお、2014年現在、危険運転致死傷罪に該当する態様で死傷事故を起こした場合には、運転免許の行政処分に関し「特定違反行為による交通事故等」の基準が適用され、致傷では基礎点数45 - 55点・欠格期間5~7年(治療期間による)、致死では62点・欠格期間8年となっており、殺人や傷害の故意をもって自動車等により人を死傷させた場合(運転殺人、運転傷害)と同等の処分となっている。危険運転致死傷罪#運転免許の行政処分も参照。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」の詳細全文を読む



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