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熊谷男女4人殺傷事件(くまがやだんじょよにんさっしょうじけん)とは、2003年(平成15年)8月18日に埼玉県熊谷市で発生した男性殺害、女性拉致殺傷事件。 == 事件の概要 == 大里郡寄居町に住む無職の少女は、事件の1ヶ月ほど前から本庄市の飲食店店員Aと交際を始め、熊谷市箱田7丁目のAの自宅アパートに身を寄せるようになった。しかし、薬物に手を出すことを心配したAが自室に少女を住まわせようとしたことから、関係が悪化しAと少女は口論が絶えなくなる。 Aは少女と「別れるのを覚悟で話し合いをする」と勤務先の飲食店従業員に告げた。Aと少女が会った直後に、熊谷市広瀬、元稲川会系暴力団員のOが「俺が仲裁役になる」と言って姿を現す。少女はA・Oと二股交際をしていた。 Aは少女と別れることに同意しなかった。少女はAを鬱陶しく感じるようになり、友人に対し「(Aが)ウザい、キモい。ムカつくから、ヤクザを使って脅そうかな」と述べた。OはAに少女と別れるよう執拗に迫りAは少女との交際を断念した。 しかし、親と喧嘩をして再び家出した少女はAの部屋に出入りするようになる。 Oは、8月18日午前、乗用車で熊谷市内の無職少年の自宅アパートに身を寄せていた少女を迎えに行き、2人を連れ出した。同市筑波1丁目のファミリーレストランに入りビールや焼酎を飲んだ。その席で少女が「Aに姦淫されそうになった」という話を持ち出したことがきっかけで、Aを襲うことを決めた。 Oは、ボーガンを入手しようと考え少女、少年を連れて同市内のホビーショップに向かうが店が閉まっていたため、「拳銃を自宅に所持しているが音がうるさいから」と、自分が経営するゲーム喫茶から包丁を持ち出し、少女と少年に対し「帰ってもいいぞ」と言ったが2人も同行して、午後1時ころ、Aのアパートへ向かった。Aは同じアパートに住む同僚の女性Bの部屋にいたため、少女が言葉巧みに誘い出しAの部屋に連れ込んだ。 そこでAが少女に手を出そうとしたことを認めようとしなかったため、OはAに激しい暴行を加えた。OはBをもAの部屋に無理やり連れ込み、Bの見る前で「俺の女に手を出しやがって」と言いながらAに暴行を加え続け、「早く死ね、くたばれ」と言いながら背中に包丁を刺したあと腰、大腿部など数カ所も刺して殺害した。 午後1時20分ころ、Aの勤務先のマネージャーが、「遅刻しないように」と伝えるためAの携帯電話に連絡をしたが通じなかったため、同じアパートに住むAの同僚の女性Cが様子を見に行くよう依頼され、携帯電話を繋いだままAの部屋を訪れる。Oは恐怖に震えるBに対応させ「(Aは)携帯電話に出られない」と答えさせた。そのあとOはCを室内に連れ込み、「見ろ」と命じてAの遺体を見せつけた。 BとCをAの部屋に監禁したまま、少女は部屋に残した荷物を集めAの財布に入っていた現金を窃盗した。Oは少年に「見張りに行け」と命じ、Cと同居していた居酒屋店員の女性Dの様子を見に行かせた。Oは尿意を訴えたCにトイレに行くことを許可せず室内で放尿させた。そして、Dも連れ込みAの遺体を見せつけ、「見ちゃったもんはしょうがねぇよな。やっちゃうしかないよな」と言って、午後1時40分ころ、車で3人を拉致した。 少年を助手席に乗せ、少女に加え拉致したBとDを後部座席に乗せてCをトランクに閉じ込めたOは、車を秩父市方面へと走らせた。秩父市黒谷の美の山公園駐車場で、まずDを降ろし女子トイレに連れ込んで乳房と陰部を触りタオルで首を絞めたあと、殴る蹴るの暴行を加えた。そして、包丁で刺そうとするが失敗し、意識を失ったDを美の山公園に放置した。駐車場へ戻ると少女が「携帯電話の着信音が聞こえた」と言ったため、Oがトランクを開けた。猛暑日のトランクに閉じ込められた暑さで汗を流しつつ「全部私のせいにしていいから許して。チーフ(A)をやったのも私のせいにしていいから」と必死に訴えるCに対しOは「うるせえ」などと言い放ち、歯が折れるほど強く殴った。 運転席に乗車したOは、「後ろの奴うるさいから、後ろの奴から始末するか」といい、美の山公園の観光道路脇でCをトランクから車外に降ろし、首を絞めたうえ右背部を3回刺して殺害。遺体を道路脇の崖に投げ落とした。 そのあと、熊谷市内へ戻ったOは、残るBを同市大麻生の国道140号線沿いの建築解体会社の資材置場で降ろし、包丁で胸などを刺し唇と鼻にアロンアルフアを塗った上で両手足をビニール紐で縛って放置した。 午後4時45分、美の山公園に倒れていたDを通行人が発見し、110番通報した。Dは秩父郡皆野町の病院に搬送された。病院を訪ねてきた秩父警察署員にDは「熊谷のGハイツに死体がある。調べて」と告げた。 同6時25分ころ、熊谷警察署員がアパートに急行しAの部屋で布団をかけられたAの遺体を発見。 同8時50分ころ、Bが放置された場所の敷地内で、そこを借りて車を置いていた男性に発見される。助け出されると間もなく意識不明の重体に陥った。胸部からの出血が多く、搬送先では輸血の処置が取られた。その結果、意識を回復した。 翌8月19日午前6時5分、犬の散歩中の男性がCの遺体を発見した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「熊谷男女4人殺傷事件」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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