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熱中性子炉[ねつちゅうせいしろ] 原子力工学における熱中性子炉(ねつちゅうせいしろ、)とは、主に熱中性子によって核分裂連鎖反応を維持する原子炉を言う〔 用語辞典(1974) p. 247 『熱中性子炉』〕〔臨界状態(遅発臨界)は遅発中性子によって維持される。 用語辞典(1974) p.205『遅発中性子』〕。水(軽水・重水)または黒鉛などの減速材を必要とする。 == 概要 == 原子炉内の核分裂連鎖反応に伴って放出される核分裂中性子は平均約2もの運動エネルギーを持つ速い中性子である〔ATOMICA 熱中性子炉 〕が、235U はこのようにエネルギーが高い中性子に対しては核分裂はし難い。ところが、中性子のエネルギーが「熱中性子」と俗称される0.03〜0.3にまで落ちてくると235U は、100〜1,000倍核分裂しやすくなるという特徴がある〔石川(1996) pp.12-13〕。 そのため、効率的な原子炉を作るには核分裂中性子をそのまま使うのではなく、他の原子核に繰り返し衝突させることでエネルギーを失わせた熱中性子を用いて核分裂連鎖反応に使った方が良い。とくに熱中性子による核分裂連鎖反応を維持する原子炉は熱中性子炉(thermal-neutron reactor)と呼ばれる。 なおここで、中性子からエネルギー失わせることを減速(moderation, slow down)と呼び、減速をさせる物質を減速材(moderator)と呼ぶ。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「熱中性子炉」の詳細全文を読む
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