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熱光起電力 : ウィキペディア日本語版
熱光起電力[ねつこうきでんりょく]
熱光起電力(ねつこうきでんりょく、Thermophotovoltaic)とは、高温の金属やセラミックス(エミッタ―)からの放射(輻射)を化合物半導体(セル)で電力に変換すること。英語名の略称からTPVと呼ばれることが多い。この原理に基づく発電熱光起電力発電(TPV発電)と呼ぶ。
== 概要 ==
熱光起電力による発電システムは熱源、エミッタ―、TPVセルなどから構成される。TPVは原理的には太陽光発電(Photovoltaic:PV)に近いが、セルに照射される輻射エネルギーを高くすることができ、安定した電力を得ることができる。
基本的に熱源からの二酸化炭素排出は避けられないものの、高温であれば多様な熱源が選択でき、製鉄所などの排熱を利用することも可能である。また、当初は軍事用・宇宙用が考えられていたが、レジャー用や家庭用といった小規模の発電機などへの応用も期待されている。エンジン式の発電機に比べると、騒音を著しく低減できる魅力がある。
セルの材料はGaSbやInGaAsSbがよく用いられるが、Mg2Siなども研究されている。セルの波長感度領域に合わせたエミッタ―を選択することが重要であり、場合によってはエミッタ―とセルの間にフィルターを設けることもある。
システムとしてのエネルギー変換効率は、燃料電池エンジンに匹敵すると言われているが、現状では数%程度しか実現されていない。当初の変換効率は1%程度であったが、3%代も実現され始めている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「熱光起電力」の詳細全文を読む



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