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熱中症(ねっちゅうしょう、''hyperthermia''、俗に ''heat stroke, sun stroke'' ということが多い)とは、暑熱環境下においての身体適応の障害によっておこる状態の総称である〔日医雑誌 2012;141(2): 259-263.〕。本質的には、脱水による体温上昇と、体温上昇に伴う臓器血流低下と多臓器不全で〔三宅康史:〕、表面的な症状として主なものは、めまい、失神、頭痛、吐き気、強い眠気、気分が悪くなる、体温の異常な上昇、異常な発汗(または汗が出なくなる)などがある。また、熱中症が原因で死亡する事もある。特にIII度の熱中症においては致死率は30%に至るという統計もあり、発症した場合は程度によらず適切な措置を取る必要があるとされている。また死亡しなかったとしても、特に重症例では脳機能障害や腎臓障害の後遺症を残す場合がある。 == 解説 == 熱中症は、屋内・屋外を問わず高温や多湿等が原因となって起こり得る。湿球黒球温度〔 1954年、アメリカ合衆国サウスカロライナ州パリスアイランド海兵隊新兵訓練所にて、服装や装備の厳しい制約や訓練に加えて同地区は湿度が高く、熱中症リスクを事前に判断するためWBGT(Wet-Bulb Globe Temperature”湿球黒球温度”)を用いた暑さ指数の測定を導入。 〕 21~25℃あたりから要注意になるといわれている。国立衛生研究所の資料によると、25℃あたりから患者が発生し(段階的に増え)、31℃を超えると急増する。 日射病とは違い、室内でも発症するケースが多い。高温障害で、日常生活の中で起きる「非労作性熱中症」と、スポーツや仕事などの活動中に起きる「労作性熱中症」に大別することが出来る。下記の熱中症の分類は臨床医療の現場で混乱を招くため、熱中症I度・II度・III度と記すように日本神経救急学会の熱中症検討委員会により改定された。 ;日本 年々増加傾向にある〔国立衛生研究所「熱中症患者の発生状況と今後の予測 」〕。 * 2007年の死亡者は904名だった〔との報告もあるが、調査を行った機関により数値のバラツキがある事が報告されている〔藤部文昭、暑熱(熱中症)による国内死者数と夏季気温の長期変動 Meteorological Society of Japan Tenki 60(5), 371-381, 2013-05-31〕。 * 6-9月の熱中症による救急搬送者数(全国)〔熱中症はどれくらい起こっているのか 環境省熱中予防情報サイト〕 * 2010年 56,119名 * 2013年 58,729名 発症者を年齢層別で見てみると65歳以上の人が半数以上で、年齢が高いほど発症率が増している〔。 年齢帯ごとに発生が多い場所(特徴的な場所)は次のとおり。 * 7 - 18歳 : 学校(特に運動中)〔 * 19 - 39歳および40~64歳:屋外での作業中を中心とするが比較的多様な場所で発生〔 * 65歳以上:自宅(居室)〔 なお日本において、熱中症については厚生労働省、文部科学省、環境省でそれぞれ指導・対策が公表されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「熱中症」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Hyperthermia 」があります。 スポンサード リンク
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