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熱心党のシモン[ねっしんとうのしもん]
熱心党のシモンは、十二使徒の一人。シモンや、イエスの兄弟のシモンとは別人である(ただし、後者に関してはカトリック教会では同一人物とされている)。新約聖書中では、共観福音書と『使徒行伝』に、各々一度名が見えるだけで、それ以外に言及されることは無く、人物の詳細については不明な点が多い。 == 「熱心党」について == ギリシア語原文の彼についての該当箇所は難解である。熱心党のシモンに言及した最古の史料は『マルコによる福音書』〔3章18節〕であり、その他、彼に関する新約文書の言及箇所は、この福音書を写したものである。マルコ福音書の該当箇所は、「熱心者 ()のシモン」と記されている。これを写した『マタイによる福音書』〔10章4節〕も全体の文体を変えてはいるが、「熱心者」という呼称をそのまま用いている。この語は「熱心党員()」を指す一般的なものではなく、実際に何を指しているのかは不明である。「熱心党」を指すもとも考えられるが、律法(トーラー)に熱心な者を意味しているとも考えられる。 一方、『ルカによる福音書』〔6章15節〕は、マタイと同じく、マルコを写しながらも、この語を「熱心党員」と置き換えている〔同じ作者による『使徒行伝』1章13節も参照〕。しかし、ルカ文書(『ルカ福音書』と『使徒行伝』)は、このシモンに関しては、全て『マルコ福音書』の記述を写しているため、ルカに従ってただちにシモンを熱心党員と考えることはできない。 ちなみに、日本聖書協会の訳(口語訳、新共同訳等)は、これらをすべて「熱心党」で統一している。外典の中には、明らかに後世の創作であるが、幾つか熱心党のシモンについて記述しているものがある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「熱心党のシモン」の詳細全文を読む
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