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熱飛行船(ねつひこうせん、、)は、通常の飛行船が空気より軽いヘリウムを気嚢に充填することで浮力を得るのに対し、気嚢内の空気と外気との温度差に由来する密度の違いによって浮力を得る飛行船である。熱空気飛行船()ともいう。 現在のすべての熱飛行船の浮揚ガスは、熱気球と同じく熱した空気であるが、水蒸気を使用する飛行船もまた、熱飛行船に分類することができる。 「飛行船」と名が付いているが、日本の航空法における飛行船ではない。 気球と同じ扱いとなる。 == 長所と短所 == 熱飛行船の長所は、ヘリウム飛行船より安上がりだということである。それに加えて、飛行を終えた後には萎ませて、すぐに保管や輸送のために梱包することができる。 一方、熱飛行船は、浮揚ガス単位容積あたりの浮力が(水素に対してはもちろん)ヘリウムよりもはるかに少ない(空気の状態にもよるがおよそ30%)。そのため構造の軽量化と制御装置の簡素化とが不可欠で、結果として操縦にはかなりの困難が伴う。例えば以下のようなことである。 * 対気速度が低い。 * 風速が5ノットを超える場合の地上での取扱いが困難。 * 操縦が困難(特に対気速度が低い場合)。 * ピッチコントロールができない〔ヘリウム軟式飛行船の場合、前後の空気房の体積を操作することによってピッチコントロールを行うが、熱飛行船の場合はそれができない。〕ため、スロットルの切り替えによるポーポイジング運動によって姿勢の上向き/下向きをコントロールしなければならない。 最近では熱飛行船の操縦はいくぶん改善された。最も成功した手法は、尾翼構造物の空気圧を他の部分より高くするか、または内部構造を使用するというものである(下記参照)。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「熱飛行船」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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