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灯油(とうゆ。古くは燈油とも書かれる)とは、石油の分留成分の一つであるケロシンから作られる石油製品。言い換えると、ケロシンを暖房やランプなどの日用品に利用するために調整した製品が灯油である〔ケロシンからはさらに高品質化することでジェット燃料やロケット燃料が作られる。灯油に利用されないケロシンは製油所で軽油の成分としても転用される。〕。広義には灯油の成分はほぼケロシンであるため、「ケロシン」の言い換えで「灯油」と呼ぶことがあるが、ここでは石油製品としての灯油について述べる。 灯油とは、元来はランプなど照明器具のための油のことであり、この意味では「灯油(ともしびあぶら)」と読む。 灯油の品質は日本工業規格で規定されている(後述)。灯油の引火点は37–65℃の間であり、その自然発火温度は220℃である。燃焼熱量は軽油のそれに似ていて、低位発熱量は18500Cal/ポンド前後、43.1 MJ/kgで高位発熱量は46.2 MJ/kgである。 == 概要 == 灯油は、原油の常圧蒸留およびその後の精製によって得られる製品である。無色透明で特有の臭気を放つ液体で、炭素数9から15の炭化水素を主成分とする。硫黄分80ppm以下、引火性はあるが引火点は40℃以上と常温より高いため、常温では引火しない。消防法では、危険物第四類(引火性液体)第2石油類に分類されている。ただし、引火点以下の状態にあっても霧状の粒子となって空気中に浮遊することがあり、このときはガソリンと同等の引火性を持つ。また、人体への影響としては皮膚炎や結膜炎を引き起こすことがある。 取り扱いが容易であるため、家庭用の暖房機器や給湯器、燃料電池等の燃料に使われる。また工業用、産業用途として洗浄あるいは溶剤にも用いられる。 生活必需品の一つであり、石油製品の中でもガソリンと並んで価格動向に注意が払われる製品の一つである〔総務省統計局ホームページ ガソリン/灯油の価格動向(2008年12月3日閲覧)〕。揮発油税法の揮発油の定義には入っているが、同法第16条には「灯油に該当するものは、これを免除する」と記載されている〔揮発油税法 〕。したがって揮発油税や軽油引取税は徴収されず、実際に消費者が購入する際には、消費税法による消費税のみが賦課される。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「灯油」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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