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欲(よく、慾、, , )とは、何かを欲しいと思うこと〔国語辞典一般の説明〕や、そう感じている状態。欲望、欲求などともいう。 人間(ヒト)、動物が、それを満たすために何らかの行動・手段を取りたいと思わせ、それが満たされたときには快を感じる感覚のことである。生理的(本能的)なレベルのものから、社会的・愛他的な高次なものまで含まれる。心の働きや行動を決定する際に重要な役割をもつと考えられている。 仏教などでいう「欲」は、概ね生理的(本能的)なレベルのものを指しており、精神にとって心をよくしていくもの、愛情を育てるもの、抑制するべきものとして説かれている。 == 仏教における説明 == 仏教では、欲そのものは人間に本能的に具わっているものとして、諸悪の根源とは捉えないが、無欲を善として推奨し、修行や諸活動を通じて無欲に近づくことを求めており、自制ではなく欲からの解放を求めている。原始仏教では、出家者は少欲知足(しょうよくちそく)といい、わずかな物で満足することを基本とした。南方に伝わった上座部仏教は、この少欲知足を基本とする。 仏教では、眼・耳・鼻・舌・身・意(げん・に・び・ぜつ・しん・い)の六根から欲を生ずるとする。また三界(無色界・色界・欲界)といい、このようなさまざまな欲へ執着している者が住む世界として欲界(よくかい)があり、現実世界の人間や天部の一部の神々などがこの欲界に含まれる存在であるとする。 なお唯識仏教では、欲は別境(べつきょう、すべて心の状況に応じて起こすもの)で、そのはたらきに善・悪・無記(善と悪のどちらでもない)という3つの性(三性)を求めるとする。善欲は精進して仏道を求める心であり、悪欲は貪(とん、むさぼり)として根本的に具わっている煩悩の1つとする。 しかし、大乗仏教の思想が発展すると、人間我・自我という欲に対し、如来我・仏性を得るという(つまり成仏すること)という大欲(たいよく)を持つことが重要視されるようになり、煩悩や欲があるからこそ菩提も生まれるという、煩悩即菩提という考えが形成された。したがって大乗仏教の中には欲そのものを全否定せず、一部肯定する考えもある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「欲」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Want 」があります。 スポンサード リンク
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