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物質時間微分 : ウィキペディア日本語版
物質微分[ぶっしつびぶん]

物質微分(ぶっしつびぶん、)とは流れに乗って移動する流体粒子の物理量 (温度運動量)の時間変化率のことで、連続体力学の概念の一つである。固定された場所での物理量の時間変化でなく、流れに乗って動く仮想的な「観測者」が観た物理量の時間変化を記述する。
物質微分はラグランジュ描像に基づく時間変化をオイラー描像に基づく時間変化で記述したものである。物体固有の時間変化を記述するものなので物質微分 \mathrm/\mathrmt は偏微分 \partial / \partial t と違いである〔吉澤徴『流体力学』東京大学出版、2001年9月6日初版発行、ISBN 4130626035〕。
名称としては他に、物質時間微分〔田村武『連続体力学入門』朝倉書店、2000年2月20日初版1刷発行、ISBN 4254201028〕、流れに乗って移動するときの微分〔日野幹雄『流体力学』朝倉書店、1992年12月10日初版1刷発行、ISBN 4254200668〕、実質微分〔中村育雄『流体解析ハンドブック』共立出版、1998年3月20日初版1刷発行、ISBN 4320081188〕、ラグランジュ微分〔巽友正 『新物理学シリーズ21 流体力学』 培風館、1982年 4月15日初版発行、ISBN 4-563-02421-X〕などとも呼ばれる。
== 定義 ==
速度場 \boldsymbol の流れにおける、スカラー場 \varphi(\boldsymbol,t) およびベクトル場 \boldsymbol(\boldsymbol,t) の物質微分は以下のように表される。
:\frac = \frac + \boldsymbol\cdot\nabla \varphi
:\frac = \frac + \boldsymbol\cdot\nabla \boldsymbol
ここで、それぞれの式の右辺第2項を移流項、対流項と呼び、非一様な物理量の分布の中を移動したことで観測される物理量の変化率を表す。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「物質微分」の詳細全文を読む



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