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特異根基 : ウィキペディア日本語版
環の根基[たまきのこんき]
環論という数学の分野において、環の根基 (radical of a ring) はの「悪い」元からなるイデアルである。
根基の最初の例は冪零根基であった。これは のサジェスチョンに基づいて、 で導入された。次の数年間でいくつかの他の根基が発見された。それらのうち最も重要な例はジャコブソン根基である。根基の一般論は と によって独立に定義された。
== 定義 ==
根基の理論において、環は通常結合的なものを考えるが、可換である必要はなく、単位元をもつ必要はない。特に、環のすべてのイデアルはまた環である。
根基クラス (radical class)(根基性質 (radical property) や単に根基 (radical) とも呼ばれる)は単位元の存在を仮定しない環のクラス σ であって、以下を満たすものである:
(1) σ に入っている環の準同型像はまた σ に入る。
(2) すべての環 ''R'' は σ に入っているすべての他のイデアルを含む σ に入っているイデアル ''S''(''R'') を含む。
(3) ''S''(''R''/''S''(''R'')) = 0。イデアル ''S''(''R'') は ''R'' の根基、あるいは σ-根基と呼ばれる。
そのような根基の研究は torsion theory と呼ばれる。
環の任意のクラス δ に対して、それを含む最小の根基クラス ''L''δ が存在し、δ の lower radical と呼ぶ。作用素 ''L'' を lower radical operator と言う。
環のクラスはクラスに入っている環のすべての 0 でないイデアルがクラスに入る 0 でない像をもつとき正則 (regular) と呼ばれる。環のすべての正則クラス δ に対して、最大の根基クラス ''U''δ が存在し、δ の upper radical と呼ばれ、δ との共通部分は 0 である。作用素 ''U'' は upper radical operator と呼ばれる。
環のクラスは、クラスに入っている環のすべてのイデアルがまたクラスに属しているときに、遺伝的 (hereditary) と呼ばれる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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