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独裁者と小さな孫
『独裁者と小さな孫』(どくさいしゃとちいさなまご、原題:''The President'')は、2014年公開のグルジア・イギリス・フランス・ドイツの合作映画。モフセン・マフマルバフ監督作品。第71回ヴェネツィア国際映画祭オープニング作品。第15回東京フィルメックスでは『プレジデント』の邦題で上映された。 == ストーリー == ある日、独裁国家で民衆暴動が発生し、独裁政権が崩壊した。亡命する後妻や娘から「共に亡命しましょう」との勧めを断った大統領は、恋するマリアと離れるのを嫌がった孫息子と共に首都に戻るが、既に首都は陥落していた。大統領と孫息子は国外脱出を図るため空港に向かうが、信頼していた元帥が部隊ごと離反し空港を封鎖したため陸路で国内を脱出することになり、革命政権は2人に懸賞金をかけ行方を探す。大統領は町の理髪師から衣服を奪い、旅芸人に扮して逃亡する。逃亡の途中、大統領は規律が緩み略奪を働く兵士たちと彼らに強姦される花嫁、革命で財産を失い難民となった富豪、自身を憎み血眼になって探す民衆たちを目にし、自分が政権を握っていた頃に犯した罪と、国の混乱の責任を感じ始める。大統領は、かつて関係を結んだ売春婦から逃亡資金を工面してもらい、協力者の待つ海に向かう。 海に向かう途中、大統領は革命政権により解放された政治犯たちと行動を共にする。政治犯たちの中には、大統領への報復を叫ぶ者や、争いの連鎖を断ち切ろうと主張する者など様々な考えの者がいたが、その中には大統領の息子夫婦を暗殺した男もいた。男は「5年振りに妻と再会する」と話し、大統領は餞別として上着を渡す。しかし、妻は既に他の男と再婚して子供をもうけており、絶望した男は妻の目の前で自殺する。 男の葬儀を見届けた大統領は、他の政治犯たちと別れ海岸に辿り着くが、2人を追って来た民衆と革命軍に発見され捕まってしまう。2人は処刑されそうになるが、騒ぎを聞いて駆け付けた政治犯たちにより、孫息子は救い出される。民衆は大統領を処刑しようとするが、政治犯は大統領の軍隊として圧政に加担していた兵士たちと、体制に迎合して大統領を称賛していた民衆の責任を問う。政治犯は、なおも処刑を強行しようとする民衆の前に進み「どうしても復讐したいなら、まず私を殺せ」と叫ぶ。海岸では喧騒を余所に、他の政治犯の奏でるギターに合わせ、孫息子がダンスを踊る。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「独裁者と小さな孫」の詳細全文を読む
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