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猫後天性免疫不全症候群 : ウィキペディア日本語版
猫後天性免疫不全症候群[ねここうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん]
猫後天性免疫不全症候群(ねここうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)とは、FIV(feline
immunodeficiency virus = ネコ免疫不全ウイルス)により、ネコに引き起こされる諸症状のこと。俗にネコエイズとも言う。FIVに遺伝的に近縁なウイルス(FIV関連ウイルス(FIV-related virus))がライオンピューマなどでも分離されているが、これらの野生動物がFIV関連ウイルスで発症したという明確な報告はない。猫免疫不全ウイルス感染症の病態の一つである。
==概説==

===感染経路・潜伏・発症===
FIVウイルスの主な感染経路は、交尾・ケンカによる体液の接触感染であり、出産時の母子感染も確認されている。HIVと同じレトロウイルス科レンチウイルス属に分類されるが、ネコおよびネコ属に特異的なウイルスであり、や人に感染することは無い。
感染するだけですぐに発病するわけではない。潜伏期はさまざまであるが、飢餓、栄養失調、寒冷などの身体的・精神的ストレス、妊娠、手術などがきっかけとなって発症することが多い。
ウイルスの潜伏場は白血球のT細胞であり、採血できれば、簡易検査キットにより簡単に動物病院等で検査が可能である。この検査キットではウイルスに対する抗体を検出する。抗体が陽転するまで約1ヶ月かかるので、陽転するまでの間はたとえ感染していても陰性と判定される。感染の可能性が強く示唆される場合は、1ヶ月後以降(できれば2ヶ月後以降)に再検査することが必要である。
発症後の症状はさまざまで、多く見られる症状は歯肉炎口内炎であり、これらの症状によりFIVの感染が疑われ、発見される場合が多い。進行すると、ダニ真菌といった日和見感染症による皮膚炎や、食欲減退、脱水、削痩といった症状を経て死にいたることがある。しかし、これらの症状は適切な対症療法によって進行を遅らせることができる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「猫後天性免疫不全症候群」の詳細全文を読む



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