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猿猴 : ウィキペディア日本語版
猿猴[えんこう]

猿猴(えんこう)は広島県及び中国四国地方に古くから伝わる伝説上の生き物。河童の一種。
一般的にいう河童と異なる点は、姿が毛むくじゃらで猿に似ているところ。金属を嫌う性質があり、海又は川に住み、泳いでいる人間を襲い、肛門から手を入れて生き胆を抜き取るとされている。女性に化ける事ができる、という伝承もあるようである。
==各地の猿猴==

===土佐===
『土佐近世妖怪資料』によると、3歳ほどの子供のようで、手足は長く爪があり、体はナマズのようにぬめっているという〔人文社編集部 『ものしりシリーズ 諸国怪談奇談集成 江戸諸国百物語 西日本編』 人文社、2005年、50頁。ISBN 978-4-7959-1956-3。〕。文久3年(1863年)に土佐国(現・高知県)で生け捕りになったとされる猿猴は、顔は赤く、足は人に似ていたという。手は伸縮自在とされる〔村上健司 『妖怪事典』 毎日新聞社、2000年、66-67頁。ISBN 978-4-620-31428-0。〕。ある男が川辺に馬を繋いでいたところ、猿猴が馬の脚を引いて悪戯をするので、懲らしめようと猿猴の腕を捻り上げたが、捻っても捻ってもきりがなく、一晩中捻り続ける羽目になったという〔。
民俗学者・桂井和雄の著書『土佐の山村の妖物と怪異』によれば、土佐の猿猴は市松人形に化けて夜の漁の場に現れ、突くとにっこり笑うという〔。
人間の女を犯すこともあるという。猿猴が人に産ませた子供は頭に皿があり、産まれながらにして歯が1枚生えているといい、その子供は焼き殺されたという〔。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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