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球場 : ウィキペディア日本語版
野球場[やきゅうじょう]

野球場(やきゅうじょう)とは、野球を行うための運動場である。単に「球場(きゅうじょう)」と呼ぶこともある。
== 概要 ==

=== 規格 ===

もともと、アメリカにおいて野球場は街中の空き地に造られていたため、その形状や広さは野球場によってまちまちであった(ボストン・レッドソックスの本拠地フェンウェイ・パークはそのような昔の名残を色濃く残している)。
公認野球規則2.01に、以下のような野球場の規格についての定めがある。以後この節における数値は全て公式規定である。
: 野球場を作るためには、次の要領で正方形を描き、その一辺を90フィート(27.431メートル)としなければならない。
: 正方形のそれぞれの頂点には目印となる塁を置く。
: このうちの一点は本塁と呼び、五角形のゴム板を置く。
: 正方形を描くためにはまず本塁を置く位置を決め、本塁から127フィート3\tfracインチ(38.795メートル)の位置に二塁を置く。
: 次に、本塁と二塁を基点に90フィート(27.431メートル)ずつ測って、本塁から見て右側の交点を一塁、左側の交点を三塁と呼ぶ。
: つまり本塁から反時計回り順に、一塁・二塁・三塁となる。
: 本塁以外の3つの塁には厚みのある、正方形状のキャンバスバッグを置く。
: 一・三塁ベースは描いた正方形の内側、二塁ベースは描いた正方形の頂点とキャンバスバッグの中央が重なるように置く。
: そして本塁から二塁への線分上で、本塁から60フィート6インチ(18.44メートル)の位置には投手板と呼ばれる長方形の板を置く。
: 各塁と投手板は全て白色である。
: 本塁から一塁へ伸ばした半直線と、本塁から三塁へ伸ばした半直線をファウルラインと呼ぶ。
: 2本のファウルラインで挟まれた、投手板や二塁のある側をフェアゾーン、それ以外をファウルゾーンと呼ぶ。
ファウルゾーンについては「本塁からバックストップ(ネット)までの距離、塁線からファウルグラウンドにあるフェンス・スタンドまでの距離は60フィート(18.288メートル)以上を必要とする。」 と書かれている。塁線は一、三塁までを指し、外野のファウルゾーンについては規定がない。
外野の広さについては「本塁よりフェアグラウンドにあるフェンス、スタンドまたはプレイの妨げになる施設までの距離は250フィート(76.199 メートル)以上を必要とするが、両翼は320フィート(97.534メートル)以上、また中堅は400フィート(121.918メートル)以上あることが優先して望まれる」と規定されている。両翼とは、本塁と一塁・三塁とを結ぶファウルラインの延長線上を指し、中堅とは本塁と二塁を結ぶ直線の延長のことをいう。
この規定には注記があり、1958年6月1日以降にプロ野球球団が新設する球場は、両翼325フィート(99.058メートル)、センター400フィート(121.918メートル)以上なければならないとし、既存の球場を改修する場合もこの距離以下とすることができない旨を定めている。ただし、日本においてはこの規定を満たさない球場が1958年6月1日以降も多数誕生しており、プロ野球球団の本拠地球場でも規定を満たしていない球場が見られる(詳細は後述)。
さらに、「本塁から投手板を経て二塁に向かう線は、東北東に向かっていること」が「理想とする」と努力義務を定めている。この規定に従って本塁を南西に置いた場合、内野席の観客は太陽が視野に入らないためプレーが見やすい。さらに多層階のスタンドを持つ球場の場合、内野スタンドの大部分が午後のデーゲーム時には日陰となるので、観客は直射日光に晒されず涼しく観戦できる。
興業目的で建設された米国の野球場は、PNCパークグレート・アメリカン・ボール・パークに見られる球場からの景観作りを狙った例を除き、多くは「Official Baseball Rules」(公認野球規則の原典)に記された努力義務を守って、本塁が西南西から南に位置する。また、この規則に則った球場の場合、守備につく選手の左腕は南側となる。左投手を「サウスポー」(south-paw)と呼ぶ理由はここから産まれたとされている。
その一方で、日本の球場は規定を無視して本塁を北から北北東に設置する場合が多い。これは日本の球場の多くが、国民体育大会や学生野球といった教育の一環として建設されているため、興行面を重視するよりも、守備に就くプレイヤーが午後のデーゲームで太陽が視野に入らないよう配慮した設計をしているためである。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「野球場」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Baseball park 」があります。



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