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球状星団[きゅうじょうせいだん]
球状星団〔(きゅうじょうせいだん、''globular cluster''〔)は恒星が互いの重力で球形に集まった天体。銀河の周りを軌道運動している。球状星団は重力的に非常に強く束縛されており、そのために形状は球対称となり、中心核に向かって非常に密度が高くなっている。 == 性質 == 通常、数十万個の古い星からなっている。これは渦巻銀河のバルジと似ているが、バルジと異なりわずか数立方パーセク(pc)の体積しか持たない。球状星団はかなり数の多い天体である。我々の銀河系内では現在約150個が知られている(まだ10~20個は未発見のものがあるかも知れない)。アンドロメダ銀河(M31)のようなより大きな銀河にはもっとたくさん存在する(アンドロメダ銀河にはおよそ500個も存在している)。巨大楕円銀河(例:M87)の中には10000個もの球状星団を持つものもある。これらの球状星団は100キロパーセク(kpc)〔1キロパーセク=1000パーセク〕以上という大きな半径の軌道で銀河を周回している。 ほとんどの球状星団は銀河に比べてはるかに小型で、数十万個の桁の星を持つにとどまるが、中には非常に質量が大きく、太陽質量の数百万倍に達するものもある。例として、我々の銀河系にあるケンタウルス座のω星団やM31のG1星団などがある。これらは、かつて母銀河の周囲を回る伴銀河〔1億個ないし数十億個程度の恒星により形作られている矮小銀河で、より大きな銀河の周囲を公転する。〕であったものが、外側の星々が潮汐力で剥ぎ取られて母銀河に呑み込まれ、密度の高い中心核のみ残ってそれが球状星団に変化した可能性がある。 また、球状星団は非常に星の密度が高いため、星同士の近接相互作用や衝突に近い現象が時折起こっていると考えられる。青色はぐれ星(Blue stragglers)やミリ秒パルサー、低質量X線連星といった特異な種類の星は球状星団の中でより多く見ることができる。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「球状星団」の詳細全文を読む
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