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琉球史 : ウィキペディア日本語版
沖縄県の歴史[おきなわけんのれきし]

沖縄県の歴史(おきなわけんのれきし)は、現在の沖縄県にあたる領域を中心とした歴史である。沖縄県となる以前の、先史時代、琉球王国時代、琉球藩時代もここで述べる。
== 琉球と沖縄の名称 ==

「琉球」の表記は、『隋書』「」(607年大業3年)と翌年の記事)が初出で、その後、「流鬼」(『新唐書』)、「瑠求」(『元書』)などと様々に表記され、「琉球」に落ち着いたのは時代以降である〔「琉球」は、14世紀後半、沖縄島に形成された山北・中山・山南の3国家に対して中国の明王朝が呼称したものである。その後15世紀初期に統一国家となった。安里進・山里純一「古代史の舞台 琉球」 上原真人他編『古代史の舞台』<列島の古代史1>岩波書店 2006年 391頁〕。明以前の「琉球」が現在の沖縄県周辺を指していたかは判然とせず、台湾を指していたという説や、あるいは単に中国大陸の東方にある(日本以外の)島々を漠然と指していたという説もある。
「おきなわ(おきなは、あこなは)」の呼称の由来は定かではないが「おもろさうし」には「おきなわ」という名の高級神女名が確認される。このことは「おきなわ」なる御嶽があったことを示唆している。日本の文献として、鑑真の伝記『唐大和上東征伝』(779年)(淡海三船著)の中に、「阿児奈波」と出てくるのが初出である。「沖縄」という漢字は日本語的な当て字であるが、これは新井白石の『南島誌』(1719年)が初出で、これは新井が長門本『平家物語』に出てくる「おきなは」に「沖縄」の字を当てて作ったと言われている。この「沖縄」という名称が琉球処分後、日本の領土であることを示すため、「琉球」から沖縄に呼称が改められ、沖縄県として県名に採用され、今日では一般化している。〔東恩納寛惇 南島風土記 pp.16 地名概説『沖縄』〕。
この間、明との交易が始まった14世紀以降には、琉球王国は自国の国号として「琉球国」(琉球國)を用い、琉球処分により、琉球藩、ついで沖縄県が設置されたが、沖縄県設置後においても地名としては、日本の旧国名(令制国名)として琉球国と呼ばれたりしたが、やがて県名に変って行った。
「琉球」は中国が名付けた他称で、「沖縄」は本島の住民が周辺の島々や宮古、八重山に対する本島を指すことが語源で、沖縄固有の言葉に基づく名称である。〔小玉正任『琉球と沖縄の名称の変遷』 琉球新報社 2007年〕
なお14世紀以後中国では沖縄本島を「大琉球」、台湾を「小琉球」と呼称したりしていたことがあるため、両者が史書等で混同されることも多かった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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