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琉球神道[りゅうきゅうしんとう] 琉球神道(りゅうきゅうしんとう)は、沖縄本島を中心に信仰されてきた多神教宗教である。琉球王国時代、王国各地の宗教支配の手段として祭政一致体制に整備され、現在は民間信仰として残る。王国は宗教支配を徹底する為、地域信仰であるユタを度々弾圧した。ニライカナイ信仰、御嶽信仰とも称する地域もある。 == 解説 == 民俗学者の折口信夫は著作「琉球の宗教」の冒頭で、琉球の宗教を袋中以来の慣用によつて琉球神道の名で話を進めたいと断った後、琉球神道は日本本土の神道の一つの分派、あるいはむしろ巫女教時代のおもかげを今に保存していると見る方が適当な位であると述べた〔折口信夫「琉球の宗教」 「 一 はしがき」より。「琉球の宗教」は折口信夫が大正12年(1923年)5月に『世界聖典外纂』で発表した論文。発表時は全6章の論文であったが、昭和4年(1929年)4月に『古代研究』へ掲載された際には、現在の全10章に増補されている。「琉球の宗教」は『折口信夫全集2 古代研究(民族学篇1)』1995年に所収されている。〕。 鳥越憲三郎は『琉球宗教史の研究』の中で、琉球宗教の二大潮流をなすものは御嶽信仰と火神信仰であるとし〔『琉球宗教史の研究』1965年 「第2編 神と門族 第1章 門族の成立 第1節 火神の本質」より。〕、やがて火神(ヒヌカン)は日神(テダ)と同一視され、按司(アジ)や国王の実権の所在を表徴する役割を持つに至ったと述べている〔『琉球宗教史の研究』1965年 「第2編 神と門族 第5章 王火の思想 第1節 政治的実権と殿」より。〕。 宮里朝光「琉球人の思想と宗教」によれば、琉球の固有宗教は、個人的な幸福を祈願するのではなく、社会及びそれを支える生活や生産について祈願し祝福するもので、社会が平和になれば個人は幸福になれると考えたのだと言う。その固有信仰は、祖霊神、祖先崇拝、火神、ニライ・カナイ、おなり神、水のセジ、万物有霊などがあるが、拝む対象の日月星辰を通して現世に益をもたらす祖霊に報本反始するものであると述べている〔宮里朝光「琉球人の思想と宗教」 「三、固有宗教」より。「琉球人の思想と宗教」は『沖縄の宗教と民俗 : 窪徳忠先生沖縄調査二十年記念論文集』1988年に所収されている。〕。 このように琉球は特有の信仰を有している。以下、その固有信仰などについて解説する。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「琉球神道」の詳細全文を読む
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