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『バッテリー』は、あさのあつこによる児童文学作品。単行本全6巻が教育画劇から、文庫本全6巻が角川文庫から刊行され、延べ1000万部を超えるベストセラー小説である。1997年には第35回野間児童文芸賞を受賞。 本作を原作とした漫画が柚庭千景により『月刊Asuka』で連載され、単行本(既刊8巻)が角川書店から発行されている。漫画は2010年を最後に長い間休載されていたが、2015年8月号より、同誌にて連載が再開されている。 2000年にはNHK-FMでラジオドラマ化されている(全10話)ほか、2007年には林遣都の主演で映画化、さらに2008年4月からは中山優馬の主演でNHKにてテレビドラマ化された。 2016年7月よりフジテレビ「ノイタミナ」枠にてテレビアニメが放送開始予定。 飛びぬけた才能と傲慢なまでの自信を持つピッチャー原田巧と、巧とバッテリーを組むキャッチャー永倉豪の一年間の物語。少年達の真剣な対峙と美しい背景描写が魅力。短いセンテンスのキレがいい文章。語りは三人称だが、感情描写の主体が場面ごとに変わり、それぞれの登場人物の心理を細かく表現している。 == ストーリー == === 本編 === ; バッテリー I : 主人公・原田巧の中学入学を前に、祖父のいる岡山県新田市に引っ越してきた原田一家。そこで巧はキャッチャーの永倉豪と出会い、実力を認めてバッテリーを組むことになる。ピッチャーとして絶対の自信を持ち、誰に対しても強烈な我を通そうとする巧と、その才能に戸惑いながら強く魅かれていく豪。運命に導かれたかのように、最高のバッテリーとしての2人の人生が始まっていく。 ; バッテリー II : 新田東中学校に入った巧たちだったが、そこで待ち受けていたのは監督・戸村真の徹底的な管理野球だった。自分を貫くため周囲と衝突する巧と、そんな巧に戸惑い時に衝突しながらも、彼を信じ支える豪。徐々に巧の力を認めていく戸村監督。それをつまらなく思う副主将・展西ら一部の先輩により、巧は陰湿なイジメを受け、続く第二の事件により部活動も停止に追い込まれてしまう。 ; バッテリー III : 部活動が再開するも、大きな試合を行うこともできないまま引退を迎える三年生のために、戸村監督が強豪・横手二中と練習試合をしたいと希望する。校長は相手にならないと却下したが、どうしても試合をしたいキャプテン・海音寺一希は、横手二中の天才スラッガー・門脇秀吾との縁をツテに、巧の球で門脇を圧倒すれば、試合が出来るはずだと提案する。一打席の勝負で、門脇を唸らせた巧だったが、豪は巧の球を捕球しきれず……。 ; バッテリー IV : 実現された横手二中との練習試合にて、門脇の幼馴染で横手の五番打者・瑞垣俊二の一言で巧と豪のバッテリーは共倒れしてしまう。試合は中断されて決着はつかなかったものの、豪はキャッチャーとして球を捕り切れなかったと責任を感じ、部活でも巧を避け続けてしまう。一方海音寺は、バッテリーを崩壊させた一因でもある瑞垣と、没収試合となってしまった試合をもう一度やり直す計画をたて始める。その裏で監督の戸村は、巧のキャッチャーを同じ一年の吉貞伸弘にさせると言い出す。 ; バッテリー V : 横手二中との試合を控え、練習に励む新田東中。巧と豪はキャッチボールを再開したものの、未だにすれ違ったままだったが、巧の球と内心は変化が訪れる。一方、元キャプテン・海音寺は横手二中の瑞垣と再試合の計画と駆け引きを続ける。瑞垣の天才・門脇に対する鬱屈した感情も垣間見え始め、三年生三者の関係も動き出す。そんな中、バッテリー練習をしていた巧らの前に、瑞垣が現れ……。 ; バッテリー VI : 三年生の卒業式を迎え、新田東中は、横手二中との再試合の日を迎えようとしていた。運命の再試合を迎え、両校の選手たちの想いが交錯する。巧と豪らバッテリーと相手の策士である瑞垣の胸中を慮る海音寺。天才と野球に対する制御できない感情に苛立ちながら、最後の野球を迎えようとする瑞垣。ただひたむきに、巧の球を打ちたいと願う門脇。そして、巧が、豪が、バッテリーが出した決断は――。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「バッテリー (小説)」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Battery (novel series) 」があります。 スポンサード リンク
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