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甘露の変 : ウィキペディア日本語版
甘露の変[かんろのへん]
甘露の変(かんろのへん)とは、中国、大和9年(835年)、文宗および官僚が企図した宦官誅殺未遂事件。本件が失敗したことにより中唐期以降、唐における宦官勢力の権力掌握がほぼ確実となった。
== 背景 ==
元来、唐では玄宗期の高力士以降、粛宗代宗期の李輔国程元振ら宦官が政治権力を振るう土壌があった。高力士は玄宗の私的秘書として隠然たる権力を行使するだけであったが、李輔国は安史の乱後の政治的混乱に乗じ権力を増大させ、一時は「尚父」と号し司空中書令に就く程の権勢を振るった。李輔国以降、宦官は皇帝の秘書に留まらず表立って権力を行使させるようになった。
これらの宦官優遇策がとられた理由は、
*子孫を残せない宦官は帝位を窺う恐れが無いこと
*皇帝の私的な家臣(家奴)として日常的に接するため皇帝権力に近かったこと
等である。このため、特に国家の混乱期など人心が叛服常無い状況では、通常の家臣よりも謀反を起こす恐れが低いため、軍権を持つ軍閥など軍事勢力に対抗するため、しばしば宦官に権力を掌握させることがあった。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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