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生化学(せいかがく、英語:biochemistry)は生命現象を化学的に研究する〔生化学辞典第2版、p.713 【生化学】〕生物学または化学の一分野である。生物化学(せいぶつかがく、biological chemistry)とも言う〔生化学辞典第2版、p.725 【生物化学】〕。生物を成り立たせている物質と、それが合成や分解を起こすしくみ、そしてそれぞれが生体システムの中で持つ役割の究明を目的とする〔。 == 概要 == 物質的観点で生命現象をとらえるならば、生体は多種多様な有機化学物質の集合体であるばかりでなく、それらの化学物質は相互に連携し、調和がとれ独立した物質の再生生産システムを形成している。すなわち、生体物質の変化(代謝)を司る主体も生体物質であるばかりではなく、それら主体となる物質の構造情報(遺伝物質)や製造プロセス(たんぱく質合成系)も生体物質で構成されている。あるいは物理化学的な平衡では自発的には生じないような生体物質を生産する為の多段階の反応経路(代謝経路)とその原動力となる化学ポテンシャルを生産する仕組み(エネルギー代謝)や遺伝物質を複製することで自己増殖してゆく仕組みなど、緻密で繊細な化学物質システムが構築されている。 したがって広義の生化学は、生物学の一サブジャンルというよりも、生命現象を化学的側面から研究する一つの切り口と捉えられる。あらゆる生体分子と生物、その環境が対象となりうる。現在の生物学で生化学的と言うときは、生体から目的の分子を取り出して試験管内 (in vitro) で実験を行うことを指すことが多い。生体内 (in vivo) で行う場合は生理学的という。 生物物理学、細胞生物学、分子生物学、などとも関連は深く、また応用化学としては生理学、生物工学、免疫学、遺伝学などとも連携して研究される為に、生化学とそれらの学問分野との境界は曖昧である。原理や方法は医学、薬学、農学などで実利的な応用にも役立ち、医学との連携では医化学や臨床化学というジャンルで呼ばれる場合もある〔。 生化学の研究対象は生体物質全般であるが、中でもタンパク質、核酸、糖質など生体由来の高分子は生化学システムを構成する主役であり、今日でも生化学研究の重要な研究対象の源泉である。また、生体膜の主成分である脂質は細胞および細胞内器官を形成するだけでなく生体物質間の情報伝達の役割も果たしており、生化学の研究対象としても重要である。 さらに、生体内での分子の動きを究極的に突き止める事で、人間の意識、思考、記憶、行動など科学的な対象からかけ離れたものと考えられた精神活動も、生化学的手法によってアプローチできる可能性がある〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「生化学」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Biochemistry 」があります。 スポンサード リンク
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