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生犬穴
生犬穴(おいぬあな)は、群馬県多野郡上野村にある鍾乳洞である〔榊原(1997)、95頁。〕〔上野村教育委員会(2001)、6頁。〕。同村内の不二洞とともに群馬県の二大鍾乳洞とされている〔平凡社地域資料センター(1987)、323頁。〕〔多野藤岡地方誌編集委員会(1976a)、799頁。〕。1929年(昭和4年)に地元の青年たちによって発見された〔〔榊原(1997)、96頁。〕〔ワークス(1997)では1931年(昭和6年)とされているほか、1927年(昭和2年)や1928年(昭和3年)とする記録もあるが、本項では、発見者の一人に直接確認したとする多野藤岡地方誌編集委員会(1976)の記述に拠る。〕。多野・秩父地方の鍾乳洞の中でも代表的なものとされており〔、国の天然記念物に指定されている〔〔。 地元には、鍾乳洞が発見される以前から、この穴がヤマイヌの住みかであったという言い伝えがあり、山犬信仰と結び付いて「おいぬあな」と呼ばれるようになったと考えられている〔上野村教育委員会(2001)、8頁。〕〔榊原(1997)、98-99頁。〕。発見時には、この言い伝えを裏付けるように多数のオオカミなどの獣骨が見つかっている〔〔榊原(1997)、99頁。〕。 その後、入洞者による鍾乳石の持ち去りや持ち込んだ照明の煤で洞内が汚されるなどの被害が出たことから〔〔、現在は入口が施錠されている〔。 == 構造 == 秩父古生層中の石灰岩層が地下水の浸食をうけて形成された鍾乳洞である〔〔多野藤岡地方誌編集委員会(1976b)、662頁。〕。西向きに開いた入口を入って約10メートル先で急傾斜となり〔ワークス(1997)、148頁。〕〔榊原(1997)、95-96頁。〕、その先は地底に向かって大きく4層からなる竪穴鍾乳洞となっている〔〔。奥行は300メートルから450メートルで、奥では二股に分かれる〔〔上野村教育委員会(2001)、6-8頁。〕。 洞内は大きく6つに区分けされてそれぞれに日本神話や伝説などから名前が付けられており、入口を入って手前から「高天原」・「生犬の場」・「常世の国」・「天の安河原」、その先で「珊瑚洞」・「根の国」に分かれている〔〔〔上野村教育委員会(2001)、7頁。〕〔生犬穴の内部の名称が日本神話などから採られていることについて、榊原(1997)は、不二洞の内部の名称が仏教から付けられたものであることに対応したものであろうとしている。〕。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「生犬穴」の詳細全文を読む
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