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産後うつ : ウィキペディア日本語版
うつ病[うつびょう]

うつ病(うつびょう、鬱病、欝病、)は、気分障害の一種であり、抑うつ気分、意欲・興味・精神活動の低下、焦燥(しょうそう)、食欲低下、不眠、持続する悲しみ・不安などを特徴とした精神障害である。
精神障害の診断と統計マニュアル』第5版 (DSM-5) には、うつ病の診断名と大うつ病性障害()が併記されており、この記事では主にこれらについて取り上げる。これは1日のほとんどや、ほぼ毎日、2、3週間は抑うつであり、さらに著しい機能の障害を引き起こすほど重症である場合である。1 - 2年続く死別の反応、経済破綻、重い病気への反応は理解可能な正常な反応である場合がある。

有病者数は世界で3.5億人ほどであり一般的であり、世界の障害調整生命年(DALY)において第3位(4.3%)に位置づけられる〔。しかし多くの国にて治療につながっておらず、先進国であろうと適切にうつ病と診断されていない事が多く、その一方ではうつ病と誤診されたために間違った抗うつ薬投与がなされている〔。WHOはうつ病の未治療率を56.3%と推定し(2004年)、mhGAPプログラムにて診療ガイドラインおよびクリニカルパスを公開している〔。
== 用語 ==
うつ病は他の精神障害と同様、原因は特定されていないため、原因によってうつ病を分類したり定義したりすることは現時点では困難である〔。
診断と医学用語とを共通化する目的で操作的診断基準が開発されてきた。それはアメリカ精神医学会 (APA) の『精神障害の診断と統計マニュアル』(DSM) や、世界保健機関 (WHO) の『ICD-10 精神と行動の障害』といったものである。
日本のうつ病の診療ガイドラインは、うつ病と、DSM-IVの大うつ病性障害、また単極型(短極性)うつ病はほぼ同じ意味であるとしている。第5版のDSM-5の邦訳書では、うつ病の用語は、大うつ病性障害の診断名と、うつ病エピソード(定義されたうつ状態、後述)とを指すために用いることが記されている。以上の範囲を本記事の主な対象とする。なお訳語では、major depressive disorderの major が日本語で大と訳されているが、本来これは「主要な」あるいは「中心的な」という意味で用いられているものであり、誤訳であるとする意見もある〔村上靖彦、永田俊彦、市橋秀夫、中安信夫 (2005) p.148〕。
うつ病という用語は、狭い意味ではDSM-IVにおける大うつ病性障害に相当するものを指しているが、広い意味でのうつ病は、一般的には抑うつ症状が前景にたっている精神医学的障害を含める。そのなかには気分変調性障害をはじめとする様々なカテゴリーが含まれている〔 〕。
操作的診断基準による「大うつ病性障害」などの概念と、従来の分類による「内因性うつ病」(後述)などは同じ「うつ病」であっても異なる概念であるが、このことが専門家の間でさえもあまり意識されずに使用されている場合があり、時にはそれを混交して使用しているものも多い。そのため一般社会でも、精神医学会においても、うつ病に対する大きな混乱が生まれている〔村上靖彦、永田俊彦、市橋秀夫、中安信夫 (2005) pp.137-151〕。つまり、うつ病という言葉の意味が異なっている場合がある。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「うつ病」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Major depressive disorder 」があります。



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